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日本中医学院卒業 北京・広州中医学院留学 日本自然療法学会会員 日本薬膳振興協会会員 八面蒙色研究会講師 |
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東洋学の胆石症 |
肝臓病の治療 肝臓病の漢方薬 |
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胆石症・胆嚢炎
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胆石症とは胆管(肝内胆管、胆嚢、総胆管)内で胆汁の成分が変化して固形物を形成した状態です。胆石のできる部位により、胆嚢結石、肝内結石、胆管結石(総胆管結石)の3つに分け、胆嚢結石がもっとも多くみられます。
最近は食生活などの変化により、胆石の頻度は高くなりつつあります。解剖検査例では約8パーセントにみられ、20年前の約2倍になっています。しかし、欧米では20〜30パーセントともっと高く、わが国でも今後さらに増加すると思われます。
最近では超音波やCT(コンピュータ断層撮影)など、苦痛がなく、しかも胆管系がよく診断できる方法が急速に進歩し、人間ドックにとり入れられるようになったので、無症状の胆石の発見が増加しています。治療法も手術だけの時代から、経口溶解剤、内視鏡的治療、体外衝撃波による破砕など、新しい治療法が導入され、病態に合わせて選択できるようになってきました。
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原因 |
胆石と主成分
(1)コレステロール胆石
(2)色素胆石、
(3)その他の胆石の3つに分けられますが、頻度はコレステロール胆石約70%、色素胆石約25%、その他は約5%です。
最近はますますコレステロール胆石の頻度が高くなりつつあります。コレステロール胆石は胆嚢内に、色素胆石は胆管内に多くみられます。
コレステロール胆石の成因は、肝臓から分泌される胆汁の組成の変化に炎症や胆嚢のはたらきの低下が加わったためと推定されています。胃切除術後、心血管の人工弁置換術後、糖尿病、経口避妊薬、過食、肥満などは、結石の生成を促進する要因です。
欧米では胆石の好発する条件は、女性、40歳代、色白、肥満、経産婦といわれています。
色素胆石の成因は、おもに胆汁のうっ滞と細菌感染です。かつて寄生虫の多かったわが国ではコレステロール胆石より頻度が高かったのですが、現在は減少しつつあります。肝硬変の約20%に胆石を合併していますが、大部分は色素胆石です。
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診断 |
胆石があっても、かならずしも症状があるとはかぎりません。症状のない胆石を無症状胆石といいます。無症状胆石のほとんどは胆嚢結石で、とくに高齢者や男性に多くみられます。全体の約20%にしか症状はありませんが、時間とともに症状を呈する可能性はありますので、現在症状がなくても経過観察が必要です。
胆石の症状の代表的なものは腹痛です。痛みは、胆石が胆嚢管という細い管や総胆管の末端につまっておこるので、急に胆嚢が収縮したり、胆汁が多く流れるとき、つまり、食事、とくに脂肪の多い内容物をとった直後から2〜3時間内におこります。
急激なはげしい痛みのことが多く、みぞおちに始まり、右季肋部(あばら骨の部分)や右の背部、肩まで広がることもあります。痛みは数時間つづき、痛み止めの注射を打たないと止まらないことがよくあります。発熱をともなうことがほとんどで、寒気やふるえ、吐き気、嘔吐などの症状もあります。
痛みはかならずしも激痛とは限らず、みぞおちの鈍痛や右肩こりなどの軽い症状のこともあります。
胆石の症状の特徴のもう1つは黄疸です。とくに総胆管結石では黄疸が主症状です。胆汁の流れがわるくなったためにおこる黄疸を閉塞性黄疸といいますが、これは胆石ばかりではなく、肝臓、胆嚢、胆管、膵臓の悪性腫瘍でもおきる症状です。
原因はなんであれ、早急な入院治療が必要なので、気づいたらただちに医師の診察を受けることが大切です。黄疸は白目の部分が黄色になるほかに、尿の色が濃くなったり、便が白っぽくなったり、また、口のなかが黄色くなることでもわかります。
閉塞性黄疸は熱をともなうことが多く、ときには40度近い高熱を発します。これは胆汁に細菌感染がある証拠ですから、一刻も早く胆汁を体外に出す必要があります。放置すれば生命の危険もあります。
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診断 |
痛みも副作用もなく、体内の観察ができる超音波診断の進歩で、胆石の診断は大きく変わりました。
胆石はかつては経口胆嚢造影や経静脈性胆道造影で診断をしていましたが、現在では超音波が最初に行なう検査となりました。しかも、それが人間ドックに組みこまれたので、無症状胆石が数多く発見されるようになりました。超音波により、胆石の組成や数、大きさの大まかな診断も可能で、その結果は治療方針を決めるのに重要です。
胆石によって慢性胆嚢炎を何回もおこすと、胆嚢ははたらきを失い、小さくなってしまいます。萎縮した胆嚢は、超音波では結石や内腔の様子がわからないので、CTで診断をします。CTではカルシウム分の少ないコレステロール結石は検出されないこともあり、検出能力は超音波より劣ります。しかし、結石の石灰化の程度や胆嚢の粘膜の様子、肝臓や膵臓も同時に検査できるので便利です。
むかしから行なわれている経口胆嚢造影や経静脈性胆道造影は、胆石の検出では超音波、CTに劣っていますが、胆嚢のなかに胆汁が入るかどうか、つまり胆嚢のはたらきがあるかどうかを診断するのに現在も使われています。この結果は胆石胆汁酸溶解薬(経口溶解薬)を使うときに重要な参考になります。
以上は胆嚢や胆管を間接的に診断する方法ですが、直接的な方法もあります。胆石がどこにあるかを調べたり、閉塞性黄疸になったときに行なう検査で、超音波とエックス線を使う経皮経肝胆管造影(PTC)、エックス線と内視鏡を使った内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)、胆嚢および胆管ファイバースコープなどがあります。
これらの方法は多少の苦痛をともないますが、精密な診断ができるばかりでなく、ただちに治療に応用できる利点があります。
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治療 |
胆石の治療は、最近いちじるしく進歩しています。外科的切除しか方法がなかった時代から、経口溶解薬や体外衝撃波治療法、内視鏡的排石などが開発されて、本人の希望と病態にあわせて選択できるようになってきました。
まず無症状胆石は胆嚢結石がほとんどですが、胆嚢・胆管がんでは、結石を合併していることが多いこと、高齢者や糖尿病の人では症状が出ると重いといったことから、そのとりあつかいにさまざまな意見があり、いまだに決まった方針はありません。しかし、治療はしなくても6か月に1回は超音波で結石や胆嚢粘膜の様子を診断することは必要です。
症状が出たり、超音波や胆嚢造影で変化が出たら、CT、ERCPなどで調べたうえで、手術するかどうかを決めます。
胆石の手術では、胆嚢結石は胆嚢摘出を行ない、胆管結石は胆管切開をして、結石を排出します。胆石のため胆嚢炎や胆管炎をおこしたとき、胆嚢に穴があいて腹膜炎をおこしたとき、痛みが頻回で発熱や黄疸をおこしたときには、手術をしなければなりません。
最近は開腹することなく、腹腔鏡という内視鏡を使って胆嚢を摘出する方法が開発され、わが国でも行なわれるようになってきました。この方法の利点は、皮膚に傷がつかないこと、入院期間が短いことです。
ここで大切なことは、腹腔鏡による治療を行なっていても、その途中、開腹しなくてはならないときがあります。そこで、一般的には、いつでも開腹手術ができる準備と態勢をとって行なうことになっています。
経口溶解薬は胆石を溶かす薬でコレステロール結石だけに有効で、ほかの結石は溶けません。超音波の所見とともに腹部エックス線で、石灰化していない結石で直径2センチ以下、胆嚢の機能がよいことなどを確認した後、6か月ごとに超音波で経過観察を行ないながら、6〜18か月間投与します。
現在、この治療法の有効率は約20%です。
体外衝撃波治療法は、体外から衝撃波で胆石を小さく破砕しておいて、経口溶解剤で溶解する方法です。この方法は現在、健康保険の適応になっています。直径3センチ以下の結石、経口溶解剤が使える条件を満たしていることが必要です。
診断手段のPTCの方法を利用して、胆管や胆嚢に管を入れ、それを太くして内視鏡的に結石を排出する方法もあります。ほかの病気のために手術ができない人や、開腹手術を望まない人に行ないます。
ERCPの技術を利用して、内視鏡的にファーター乳頭を切開し、そこから総胆管結石をとり出す方法もあります。この方法は以前に胆嚢摘出が行なわれ、その後、総胆管結石の再発をおこした人にはとくに有効です。しかし、胆嚢を摘出しておらず、胆嚢内に胆石がある人は、一時的にこの方法で黄疸をとっておき、後日、胆嚢摘出をする必要があります。
以上のように、胆石の治療法にはさまざまな方法があるので、病状をよく調べたうえで、専門医と相談して決めるのがよいでしょう。(家庭の医学より)
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