|
疲労などをきっかけに水疱瘡ウイルスが活性化 |
帯状疱疹は、子供のころにかかった水疱瘡のウイルスが、神経の中に潜んでいて、体力の低下などをきっかけに活性化して起こる病気です。
一度、水疱瘡にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体が作られ、免疫状態となりますが、年月が経つと抗体が減ってきます。
また疲労や睡眠不足などによって体力が落ち、また、他の病気で免疫機能が低下したときなどに水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑制する力が弱くなって発症すると考えられています。
|
皮膚症状や神経痛が起こる |
帯状疱疹は、頭、顔面、胸、背中、おしり、足などに多く発症します。初めの2、3日は軽い発熱や神経痛などの症状が現れます。皮膚症状が現れるのはその後で、まず、赤い腫れが発生し、その後、水疱(水ぶくれ)ができ、7〜10日ほど経つと、水疱がカサブタになります。
発症後、3〜4週間で皮膚症状も神経痛も自然に治ります。
|
後遺症を残さないために、早期治療を |
帯状疱疹が数週間で自然に治るのは、原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体ができるためです。しかし、水痘・帯状疱疹ウイルスは、体内で活性化して増殖し始めたときから、神経を破壊していきます。そして破壊された神経は修復されません。
したがって、自然に治るのを待っていては、後に神経痛の後遺症が残る可能性が高くなります。神経の破壊を少なくするためには、できるだけ早く治療を開始することが大切です。
しかし、帯状疱疹の痛みの原因を根本的に取り除くことはできません。
|
帯状疱疹の漢方的考え |
漢方医学学では、帯状疱疹を「蛇丹」、「纏腰火丹」、「纏腰竜」、「水帯疱」などと呼び、湿熱によるもとされています。
疲れたり、ストレスがたまったり免疫力が低下すると発症します。発疹や水疱ができている状態は、発疹はからだに熱邪(ねつじゃ)があり、水疱があるということは余計な湿邪(しつじゃ)があることになります。
この湿と熱を取り去る漢方を使用します。
老化や体力の衰えている時に出てくるウイルス性の皮膚疾患で、水疱・発赤・痛みで帯状疱疹の症状が出ているときは、「湿熱」と考えて治療します。水疱→湿、発赤→熱となり、痛みは患部に気血が滞るために生じるものと考えるのです。
|
帯状疱疹が好む身体の環境 |
帯状疱疹が好むのは「湿熱」を生じやすい環境です。「暴飲暴食」・「外食」・「油物・味の濃い食べ物」の摂取過剰。また、過剰な水分の摂取・過度の飲酒などがあげられます。
ストレスは「肝熱」を生じさせる原因になりますし、女性の場合、排卵時期から生理開始時期までは「肝熱」が生じやすくなります。
そのような時期に上記のような環境が加わると「湿熱」が発生しやすい状態となるのです。これが「元気な若い身体なのに、帯状疱疹が再発を繰り返す」と言う理由です。
きちんとした食生活や日常の生活を送っていても、アトピーや糖尿病、その他の慢性病・産前産後による正気不足は発症原因となります。
|
帯状疱疹の漢方薬の治療 |
帯状疱疹の治療は、ストレスを取って免疫力をあげるものを服用します。漢方薬でいう正気(せいき)を強くします。「正気」と言うのは、身体を守る「免疫力」で「邪気」と言うのはここでは「帯状疱疹ウイルス」をさします。とくに高齢者は「正気」が弱ってきていますので発症する人が多いようです。
|
帯状疱疹の再発防止 |
先ずは、正しい食生活を心がける事です。冷たい食べ物(体温以下)を食べたり、生野菜を摂りすぎたり、またインスタント物や、外食などにより、「脾(消化器系)」に負担をかけることがない食生活が重要です。
肥満気味の方は、ダイエットも効果的ですが、栄養のバランスを考えない無理なダイエットなどは、絶対にしてはなりません。
|
|
帯状疱疹の治療は、漢方の専門知識が必要です。
にご記入の上ご相談下さい。 |