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泌尿器の疾患
泌尿器疾患には、腎臓・膀胱・前立腺・尿道などに発生する病気がすべて含まれます。急性で軽いものは治療が適切であれば順調に治りますが、不適切な治療や病人の不摂生などによって病状をこじらせて慢性化しますと、治療が順調に行かず良くなったり悪くなったりの経過をたどるようになります。
現代医学の治療では、検査の繰り返しと抗生物質などの薬物療法を延々と続ける傾向が見られますが、発病の原因はもともと毎日の生活の中にあった訳ですから、このことを考えずに治療を続けても良くなるはずがありません。それより化学薬品の副作用の方が心配になります。
病気を治療するということは、検査したり薬を服用することだけを指すのではなく、生活面の改善など治療のための環境づくりもこれに含まれます。そして何より患者ご自身の治療に対する熱心さが無くては治りません。これはすべての病気に対しても同じことです。
とくに経験から申しますと、泌尿器疾患の治療は慢性化しやすい傾向が見られますので、治療期間中はとくに養生が重要になります。
体質によって漢方薬は変わってきます。相談フォームにご記入の上ご相談下さい。。
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排尿痛(急・慢性膀胱炎、無菌性膀胱炎、間質性膀胱炎、前立腺炎など)
これは急性膀胱炎・慢性膀胱炎・前立腺炎・尿道炎などに現れる症状です。一般に、急性のものは細菌感染によって発生し、排尿時に比較的強い痛みが現れ、また慢性化したものには無菌性のものも多く見られ、痛みはそれほど激しくありません。
細菌感染によるものは一般に抗生物質で治療できますが、慢性化して繰り返し発するものは、細菌性あるいは無菌性を問わず漢方治療の方が効果的です。
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血尿
急性あるいは慢性の膀胱炎や前立腺炎、あるいは生殖器系の疾患、腎炎などの病気に見られる症状です。出血が目で確認できず、尿検査ではじめて発見されるものがあり、この時の出血を「潜血(せんけつ)」と呼んでいます。潜血は多くは慢性化したものに見られることが多いようです。
排尿時に痛みを伴うものと伴わないものがありますが、一般に痛みは急性のものに多く現れ、慢性のものには痛みは感じられないようです。この病症は、漢方医学でいわれる「湿熱下注証(しつねつげちゅうしょう)」、「気虚(ききょしょう)証」、「瘀血証(おけつしょう)」などの病症に見られる症状です。いずれの場合も漢方薬で治療できます。
体質によって漢方薬は変わってきます。相談フォームにご記入の上ご相談下さい。。
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前立腺異常(前立腺肥大と前立腺炎)と膀胱炎
まず「前立腺異常」についてお話しします。本病は申すまでもなく男性特有の病気でして、とくに成人以降の男性に最も多く発生する泌尿器疾患です。一種の老化による病症でして、一般に高齢になればなるほど現れやすい傾向があります。まれに二十才代でも見られることがあります。本病には、大きく分けて「前立腺肥大」と「前立腺炎」があります。
主な症状は次のようなものです。「夜間頻尿、小便の出が悪い、尿線が細くて勢いがない、切れが悪い、残尿感、下腹部が重苦しい、両方の股関節の辺りが痛む、冷えると悪化する、排尿痛、血尿(潜血も含む)、小便が濃い、足腰が痛だるくあるいは重だるくて力が入らない」など。「前立腺肥大」では痛みや血尿などの激しく辛い症状は見られません。
前立腺が肥大して尿道を塞ぎ、また肥大した前立腺が膀胱内にまで盛り上がって入り込むという現象が現れますので、上記のような様々な症状が発生しやすくなるのです。また「前立腺炎」には急性のものと慢性のものがあります。
急性の場合は急性膀胱炎に似た激しい症状が現れ、残尿感・排尿痛・血尿などが主症状となります。慢性の場合は現れる症状は急性のものと似ていますが、激しい症状は見られないようです。
本病は加齢とともに少しずつ現れてくる性質のものでして、初期のうちは排尿に違和感があると言った程度の軽い症状ですから、すぐに治療を受けるという気にはなかなかなれず、つい悪化させてしまうというのが現状のようです。それに気楽に専門医に相談できると言った病気でないことも治療を遅らせる一つの要因となっているのでしょう。
すでに申し上げましたが、本病は加齢とともに少しずつ悪化して現れてくるという性質のものですから、治療には少々時間はかかります。そしてそれなりに本病は漢方薬による治療が最も向いている病気とも言えます。
「前立腺肥大」は、五十才頃から腺体が肥大して発生する病症でして、老人の七~八割の人がかかると言われています。ときには四十代でも現れることがありますし、特殊なケースでは二十代の者にも見られます。一般には、若いときにはめったに現れない症状ですから、一種の老化による病症と考えて良いでしょう。症状はつぎの三期に分けられます。
第一期:夜間の排尿回数が増える。二回以上。わずかに排尿困難があるが、残尿は無い。
第二期:頻尿や排尿切迫があらわれ、残尿があり、排尿困難が顕著となり、ときに突然尿が出なくなることがある。
第三期:膀胱が収縮能力を失い、膀胱の中に尿がたまりすぎて自然に漏れるようになる。この時期には腎機能にも障害が見られるようになります。これがさらに進みますと腎機能不全や尿毒症を起こして生命にまで危険が及びます。このように、前立腺肥大は単なる小便の排泄異常だけの問題ではなく、全身的な意味合いを持つ病気でもあるのです。
前立腺炎の場合は、一般には膀胱炎を発したときのような排尿痛や血尿(潜血も含む)の症状が顕著に現れますが、症状には人によって軽重の違いがあります。手術をしなければならないような重症の場合は別ですが、そうでなければいずれも漢方薬で改善できます。
次に「膀胱炎」についてですが、これには急性のものと慢性のものがあり、主な症状は「残尿感・排尿痛・血尿・下腹部痛あるいは下腹部違和感」などでして、圧倒的に女性に多く見られる病症といえます。漢方治療での基本的な考え方は上述の前立腺炎のときの治療と全く同じです。
いずれの場合も、「前立腺ガン」や「膀胱ガン」になったら大変ですから、ぜひ早期のうちに治療を開始して下さい。お悩みの方、どうぞ思い切って私共にご相談戴き、当店の漢方治療をお試し下さい。
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夜間頻尿(夜間多尿)
若いときは寝る前に少々水分を摂っても“夜間排尿”はみられないものですが、中年以降になりますと、何度か夜間にトイレに行くようになるものです。一般に夜間に2回以上の排尿のあるものを「夜間頻尿」と呼んでいますが、時には4回も5回も行くようになり、そのために人によっては熟睡することが出来ないという状況に陥ることさえあり、この様な場合は治療の必要が出ます。
尿の貯蔵と排泄に直接かかわるのは膀胱ですが、漢方医学ではこの膀胱の働きは腎臓によって調節されていると考えています。ですから、“夜間頻尿”といわれる病症は基本的には“腎臓”の働きが弱ったために膀胱の尿の貯蔵と排泄の働きを調節することができなくなって引き起こされるということになります。
事実、この種の病症の治療には腎機能の衰えを回復させる“温補腎陽薬(おんぽじんようやく)”と呼ばれる漢方薬を使用してます。これはつまり、“腎を温めてその機能を盛んにし、腎が持つ膀胱機能調節作用を回復させる漢方薬”という訳です。化学薬品にはこの種の治療薬はありませんが、漢方薬にはきちんとした治療薬が用意されています。“夜間頻尿”は秋から冬にかけての気温の低い時期に多発する傾向があります。
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小児の夜尿症
一般に小児に多く現れる症状です。漢方医学的には、「膀胱虚寒(ぼうこうきょかん)」の病症としてとらえており、膀胱に原因があると考えています。また、膀胱が腎の支配を受けていることから、根本的には腎虚(この場合は、腎機能がまだ未熟で弱い状態のこと)も原因していると考えられます。漢方薬で治療できます。
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残尿感
膀胱炎や前立腺肥大などによく見られる症状です。「膀胱炎」のときは、この症状のほかに排尿痛・頻尿・血尿などの症状を伴いますし、「前立腺肥大」のときは、残尿感のほかに尿の出が悪い、尿線が細く勢いがない、排尿に時間がかかる、夜間頻尿、足のむくみ、足腰がだるいなどの症状を伴います。
なお、残尿感を繰り返し発する人の場合は、泌尿器官だけに原因があるのではなく、胃腸や肝臓や腎臓などの他の内臓の機能異常とも関係のあるケースも見られますので、とくに慢性化したものは全身的な視野で病症を捉える必要があります。
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下腹部痛
下腹部には膀胱・子宮・腸などの臓器があり、下腹部の痛みの発生にはこれらの臓器の機能異常と深い関係があります。
膀胱に異常があるときは、排尿異常としての各種症状が現れますし、子宮に異常があるときは、月経異常としての種々の症状が現れ、また腸に異常があるときは下痢や便秘などの排泄異常が出現します。
治療時はこれらの症状特徴に基づいてその原因を捉えて治療します。その他、下腹部は肝臓の経絡が巡行する部位でもありますので、時には肝機能異常がこれらの臓器の機能異常をまねいているケースもあり、治療時はその点も考慮する必要があります。
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性器異常出血
本病は男性にも女性にも見られる症状です。男性の場合は、前立腺炎やその他生殖器の炎症などが原因となって現れる傾向があります。射精時に精液に血液が混じって出るのが一般的です。また女性では、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮内炎症・膣炎などの原因によって発することが多いようです。
漢方医学では、とくに女性の子宮異常出血のことを「崩漏(ほうろう)」と呼んでいます。いずれの場合も漢方薬で治療できます。
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尿の排出が悪い(排尿困難)
本病は一般には膀胱炎や前立腺異常、あるいはある種の腎臓病(とくに漢方医学で言うところの「腎虚(じんきょ)」の病症)などに多く見られる症状です。
急性のもの、慢性のものがあり、あるいはまた浮腫(むくみ)を伴うもの、下痢を伴うものなどもあり、また発病に対して多種の原因の併発も考えられることから、治療時は原因を詳しく推察して病状を判断する必要があります。
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膀胱結石
一般には、体質的要因や生活習慣(とくに食生活の習慣)によって引き起こされるものが多いようです。膀胱の中に結石がたまるという病症でして、これによって膀胱内に炎症をもたらし、慢性膀胱炎に似た排尿障害を起こすことがあります。
痛みの無いもの有るもの、血尿を伴うもの伴わないものなど人によって現れる症状が異なります。いずれにしましも膀胱結石だけでしたら、たいていのものは漢方薬で治療できます。
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尿閉(小便が出なくなる)
高齢者や体力が極度に低下した人、あるいは出産後に突然排尿ができなくなると言った症状が現れることがあります。この病症に対して、漢方医学では腎機能の衰え(これを「腎虚(じんきょ)」と呼んでいます)と関係があると考えています。
腎と膀胱はもともと表裏の関係にあって互いに密接な関係にあり、生理的にも病理的にも互いに影響しあいます。また、腎は膀胱の働きを調節するという役割を果たしており、腎の働きが弱りますとその働きが低下して膀胱の排尿に影響し、その結果として「尿閉」を起こすという訳です。
尿意はあるのですが、膀胱の収縮機能が働かず、そのため発する病症です。一過性のものと慢性のものとがあります。その他、同様に腎虚が関連した病気に「前立腺肥大症」というものがありますが、この前立腺肥大が重くなったときにも尿道がふさがって排尿困難となるケースがあります。
このように「尿閉」は必ずしも膀胱だけの病気では無いと言うことがお分かり頂けたと思います。漢方薬でも改善できます。
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尿意促迫
多く見られるのは、膀胱炎や前立腺肥大症のときです。尿意をもよおすと我慢ができずトイレに着く前に尿が漏れてしまうというものです。これに対しては、漢方医学では、腎機能の衰え(これを「腎虚(じんきょ)」という)と湿熱証(しつねつしょう)と呼ばれる二つの病症が原因になっていると考えられています。
とくに前立腺肥大症でこの症状が現れる場合は、そのほとんどが局所(前立腺)に鬱血を起こしたときなどに現れやすいと報告されています。これも漢方薬で改善できます。
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尿道炎
膀胱炎と同様に泌尿器疾患の一種でして、その異なるところは発病部位が尿道であるという点です。尿道の粘膜に炎症を起こすものでして、多くは膀胱炎の場合の原因と同じであり、膀胱炎と同様に女性に多発する傾向があります。治療も同様の考え方で進めます。
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