日本中医学院卒業　北京・広州中医学院留学　日本自然療法学会会員　日本薬膳振興協会会員　八面蒙色研究会講師

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		裂肛には肛門部に生ずる単純な裂創（急性肛門裂創）と、慢性の難治性潰瘍（慢性肛門潰瘍）があります。急性肛門裂創は硬便の排泄、あるいは異物などによっておこる単純な裂創です。一方、慢性肛門潰瘍は硬便の排泄がくり返されるために生じた慢性の難治性の裂創です。
	症状
	排便時の疼痛と、排便後にしばらくつづく灼熱痛がおもなものです。また、排便時に出血がみられることがあり、便秘症の若い女性に多くみられます。肛門を広げてみると、歯状線の下方外側の肛門上皮に裂創がみられます。慢性化したものでは裂創が潰瘍状にみられ、肛門内に肥大乳頭、肛門下縁に張り出し、イボがみられるものがあります。
	治療
	とにかく便通をととのえ、便秘、硬便の排泄、裂創、疼痛、出血、便秘の悪循環を断ち切ることが重要で、慢性化させないことです。急性の肛門裂創では便通をととのえ、坐薬、軟膏を使用するだけでほとんどの場合よくなります。　一方、慢性化したもので保存的治療でなかなかよくならないものでは手術が必要になります。いずれも内痔核、痔瘻の手術に比べかんたんな手術となっています。