砂粒を分ける具体的方法
- 砂粒の洗い出し
以下のことを、2人1班で海砂(ビーチの砂)と山砂(グラウンドの砂)の両方について行う。
- 孔径 2.0 mm のふるいを上に、孔径 1.0 mm のふるいを下にして、薬さじ山盛1杯の砂を上から入れ、砂をふるう。このとき、ふるいの下に砂を受ける受器、上にふたをつけておくこと。
- 孔径 1.0 mm のふるいの上にたまった砂粒を砂皿に入れる。
- この砂皿に砂をおおうぐらいの水を入れ、指でよくこねる(米を洗うような感じ)。水が多すぎると、指でこねにくくなるので注意すること。
- にごり水を思い切ってザーと流す。ゆっくり流すと、ゴミなどが流れず残ってしまう。砂まで捨てないように注意すること。
- にごり水が出なくなるまで3から4を繰り返す。
- 紙の上に洗った砂をのせ、その上から別の紙を置いて砂を紙ではさむ。水分が多いときは、紙を変えて砂を乾かしていく。紙に砂粒がつくので、ついた砂粒はていねいにとってやること。
- 砂粒の色による分類
海砂と山砂の砂粒を色で分類する。
- 砂粒を分類シートの上にばらまく。
- ルーペとピンセットで、次の2つに分類する。
- 「無色または白色またはピンク色の砂粒」(無色鉱物)
- 「淡い緑黒色や淡褐色の砂粒」(有色鉱物)または「黒色や褐色または金属光沢のある砂粒」(不透明鉱物)
- 海砂と山砂のそれぞれについて、2つに分類したものを分けて薬包紙に包む。薬包紙にクラス、班、海砂か山砂か、2つに分類したもののどちらか、を記入しておくこと。分類し残した砂はサンプルビンに入れて、クラス、班、海砂か山砂かを記入しておくこと。
- 分類した砂粒を数える・・・・生徒が砂粒を数えた結果
- 海砂と山砂のそれぞれについて、分類した砂粒の数を数え、割合を求める。
分類 無色鉱物 有色鉱物や
不透明鉱物合計 海砂 個数 個 個 個 割合 % % 100 % 山砂 個数 個 個 個 割合 % % 100 % - 考察・・・・生徒の考え
- 海砂と山砂のそれぞれについて、「無色鉱物」と「有色鉱物や不透明鉱物」とを比べて割合が多い方の砂粒はどちらの分類になるか。また、なぜ割合が多くなるのだろうか。
- 同じ色の分類でも、海砂と山砂とで割合が異なってくるのはなぜだろうか。
- 海砂と山砂のそれぞれについて、分類した砂粒の数を数え、割合を求める。
- 砂粒の形の観察・・・・生徒のスケッチ
海砂と山砂のそれぞれについて、ルーペで砂粒の形を観察する。このとき、同じ色の分類の中でも異なる種類の砂粒だと思うもの(色が違う、形が大きく違うなど)のスケッチと色をプリントに詳しく書け。
- スケッチは、形のはっきりしたものを選ぶとよい。
- 色の名前は、何かにたとえてもよい。たとえば、焼き肉の焦げ目の色、黒板の緑、制服の青など。
- プリントの枠の数以上に異なる種類の砂粒があるときは枠をつけ加えよ。異なる種類の砂粒が枠の数以下のときもある。
- おもな鉱物の特徴を記したプリント(地学団体研究会編,"自然をしらべる地学シリーズ3 土と岩石",p.65,東海大学出版会(1982).より使用させていただきました)を見て、スケッチをした各砂粒に名前をつけてみる。