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  4. プリズムの屈折率を求める
  1. 授業科目
    • 1994年度1年次の物理ⅠB(2単位)
    • 光の屈折と分散に関連して2時限
  2. 授業内容
    • 本授業の前
      • レンズの性質について一般的な説明を行った。
      • 光の屈折と分散について一般的な説明を行った。
    • 本授業・・・具体的方法
      • 1時限目
        • 豆電球の光をプリズムに通し、可視光の限界波長(可視光スペクトルの赤色端と紫色端)について、ふれの角の最小値を測定した。
        • 測定を各班の人数分繰り返し、平均を取った。
      • 2時限目
        • 測定したふれの角の最小値から、赤色側と紫色側の各限界波長でのプリズムの屈折率を計算した。
        • 赤色光と紫色光とでプリズムの屈折率が違うことから、光の分散について考えた。
      • 光に関する授業のまとめとして実験を行った。
    • 本授業の後
      • 波の重ね合わせと音について授業を行った。
  3. 授業の結果
    • 屈折率の測定値は比較的良い値が出た。
    • ふれの角の測定値から屈折率を求める過程が難しすぎ、理解はほとんどできていなかった。また、説明もほとんど行わなかった。赤色光と紫色光の屈折率に違いがあり、わずかな差で分散が起こることを理解するのを目的としたので、計算過程を無理に理解させることをしなかった。
    • 豆電球に普通のものを用いたので、部屋をかなり暗くしないとスペクトルの色がわからず、暗幕を二重にするなどの工夫がいった。
    • 生徒によって色の見える範囲が微妙に違った。
  4. 今後の課題
    • 内容が難しかったために、実験前にもう少し説明をていねいにした方が良かったかもしれない。
    • 班数分の正三角プリズムがなく、直角プリズムをやむを得ず使ったため、よけいに実験がややこしくなってしまった。予算に余裕があれば、正三角プリズムで行いたい。
  5. 参考文献
    • 山田幸五郎,"光学の知識",東京電機大学出版局(1993).
    • 大阪大学教養部物理学教室編,"物理学実験 1980年版",(1980).
    • 篠原省治,芝 茂雄,高木四郎,中込八郎,"最新教師のための物理実験",聖文社(1961).