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清水寺管長、松本大圓氏揮毫 薬食同源。健康の維持には食生活が大事と説いています。

東洋医学の高血圧症診断と治療

問診カード


高血圧症は血液量と血管の抵抗が高まって起こる
血圧の分類
原因がはっきりしている高血圧症
原因がはっきりしない高血圧症
本態性高血圧症の原因とメカニズム
 
高血圧症は血液量と血管の抵抗が高まって起こる

心臓と血管系を中心とする循環器系は、酸素と栄養を全身に運ぶ重要なネットワークです。血圧は、心臓から送り出される血液の量と、血管の抵抗力という二つの要素によって決まります。

ホルモンや神経などによって心臓や血管の働きが変化すると、心臓から送り出される血液の量や血管の抵抗力も変化します。そのため、血圧がある程度の幅で高くなったり低くなるのが普通です。ところが、何らかの原因で心臓から送り出される血液の量が多くなりすぎたり、血管内の血流量が増えすぎたり、血管が収縮して血管の内壁が狭くなると、血圧が高くなります。この状態が慢性的になると、さまざまな症状が起こります。



血圧の分類
1999世界保健機構(WHO)改定
分類 最高血圧(収縮期血圧mmHg) 最低血圧(拡張期血圧mmHg)
正常血圧 <130 <85
境界域高血圧 140〜149 85〜89
グレード1(軽症高血圧) 140〜159 90〜99
グレード2(中等高血圧) 160〜179 100〜109
グレード3(重症高血圧) ≦180  ≦110


原因がはっきりしている高血圧症


高血圧症のうち、原因や病気がはっきりわかるものを「二次性高血圧症」といいます。最も多いのは腎臓の病気に伴うものです。次に多いのが副腎に原因があるものです。

心臓や血管に原因があるために高血圧症が起こることもあります。これらはご30歳以前に発病することが多いのが特徴です。まだ若いのに血圧が高い人は、二次性高血圧症の可能性があります。薬物のほか、手術などで根本的にその原因を治療をすれば、高血圧は解消されることがあります。



原因がはっきりしない高血圧症


一方、原因がはっきりしない高血圧症は「本態性高血圧症」と呼ばれています。原因がはっきりしないというのは、さまざまな原因が絡みあって絞り込めないと言うことです。高血圧症の人のうち、およそ90%はこの本態性高血圧症です。

一般に、40代では10〜15%、60代になると40%以上の人が「本態性高血圧症」だとされています。本態性高血圧症の場合、血圧が高くなるだけで、頭痛や肩こり、動悸、息ぎれといった、ごく軽い症状しかないため、本人が自覚しないことがよくあります。しかし、病気は秘かに進み、やがて臓器などに障害が及んで、めまいや目のかすみといった症状がはっきりしてきます。高血圧症が「サイレント・キラー」といわれるのは、このような理由のためです。

血圧が高いほど将来的に脳卒中や心臓病、腎臓病などの病気になる確率が高くなります。したがって、現代医学では将来病気にならないことを第一の目標に、その人のからだの状態に応じて、食事療法や運動療法、薬物療法などの方法を組み合わせながら治療を行います。



本態性高血圧症の原因とメカニズム

本態性高血圧症の原因ははっきりしませんが、引き金になる要因としては、加齢やストレス、塩分、高カロリーの食事、性別、家族歴、運動不足、酒、タバコなどが考えられます。例えば、40歳ころになると、血管の中にたまってきたゴミが血液の流れを妨害するようになるため、血圧が高くなります。これは、どんなに気をつけていても避けられません。

強い精神的なストレスを受けると、交感神経が強く緊張して血管を強く収縮させるので、血圧が高くなります。また、血圧を上昇させるホルモンが血液の中で増え、脈拍も早くなります。また、塩分をとりすぎると、余ったナトリウムがからだの中にたまり、循環血液の量が増えるため、血圧が高くなることがあります。もちろん、たくさん塩分をとっても血圧が正常な人もいます。ただ、統計的には、一日におよそ7g以上ナトリウムをとる人に高血圧が多いといわれています。

家族歴も関係していると考えられます。両親のどちらかが高血圧症である場合、子どもが高血圧症になる確率はかなり高くなるというデータもあり、食生活が似ていることも要因のひとつと考えられます。このように、本態性高血圧症はさまざまな原因がからんで起こるので、問診や検査などによって、考えられる原因を絞りこみ、生活習慣を改善したうえで、その人に最もあう薬を併用しながら治療を行います。

自分でできることは、塩分を制限し、カロリーを制限して肥満にならないように気をつける、できるだけ毎日適度の運動をする、ストレス解消法を見つける、酒はほどほどに飲むといったことがあげられます。これらの療法は、高血圧症と深い関係のある動脈硬化や糖尿病などを予防するうえでも重要です。

 そのうえで、どのような理由で血圧が高くなっているかによって、循環血液量を滅らしたり、血管を拡張させたり、心臓の働きを抑えて、心臓からの血液の拍出量を減らす薬を用います。現在使われているのは、利尿剤や血管拡張剤、交感神経抑制剤、レニンアンギオテンシン酵素阻害剤です。このうち、血管拡張剤としてのカルシウム拮抗剤、交感神経抑制剤、レニンアンギオテンシン酵素阻害剤がよく使われます。こうして将来の病気に備えるのが、現代医学の考え方です。


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