甲状腺機能亢進症、心理社会的要因のバセドウ病、イライラ感のバセドウ病、神経過敏のバセドウ病、情緒不安定のバセドウ病 | ||
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甲状腺機能亢進症、心理社会的要因のバセドウ病、イライラ感のバセドウ病、神経過敏のバセドウ病、情緒不安定のバセドウ病 甲状腺機能亢進症 【症状・説明】 甲状腺機能亢進症とは、甲状腺におけるホルモンの産生および分泌が亢進しているため、血液中の甲状腺ホルモンが上昇している状態を言う。 なかでも「バセドウ病」は自己の甲状腺に対する抗体(抗TSH抗体)が甲状腺を刺激するために甲状腺が腫大し、ホルモンの産生、分泌が亢進する疾患とされている。患者数は女性が男性の4倍くらい多く、遺伝的素因が大きく影響する自己免疫性疾患と考えられている。 我が国ではバセドウ病がその90%以上を占める。合併症としてはクリーゼ、悪性眼球突出症、甲状腺中毒症ミオパチー、甲状腺中毒性四肢麻痺、眼球麻痺、重症筋無力症、糖尿病がある。 また、バセドウ病には古くから「驚愕バセドウ病」という呼び名があり、近年の報告でも、精神的ストレスを受けた後に発症する例が多くみられることから、バセドウ病は心理社会的要因との関連が深い代表的な疾患の一つとされている。 また、バセドウ病には発症以外に、病気自体の症状としても多彩な精神症状(イライラ感、神経過敏、情緒不安定など)が見られることがあるため、バセドウ病と気づかれずに精神疾患として治療されている場合もまれにある。 このように、身体的な病気でありながら精神症状に対する対応が必要な場合も少なくないことから、心身両面での治療を専門とする心療内科で扱うことの多い疾患と考えられている。 【原因】 甲状腺機能亢進症の患者の70~80%にびまん性中毒性甲状腺腫が見つかっている。これは血液の中の抗体が甲状腺を刺激し、甲状腺の成長を促して多量の甲状腺ホルモンが分泌されるようになる。 このタイプの甲状腺機能亢進症は遺伝する傾向があるがなぜ特定の人にこの病気が起こるのかということは、まだわかっていない。 また、なぜ甲状腺の機能が時々活発になり過ぎるのかもわかっていない。 【対策】 甲状腺機能亢進症・バセドウ病の治療には、大きく分けて薬物療法(抗甲状腺薬、β遮断薬など)、手術療法(甲状腺亜全摘術)、放射線ヨード療法の3種類があり、身体的治療が基本となる。 しかし、最近では心理的なストレスが、バセドウ病の発症だけでなく経過にも影響を及ぼすことを示唆する報告がみられることから、心理社会的な面からのアプローチが治療上有効である可能性がある。 予防対策としてはバランスの取れた食事を保ち、ストレスをためないように心がけることが大切である。 |
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