蕁麻疹のことを中医学では風疹、あるいは風疹塊などといい、生理期に特に悪化、あるいは新たに出現する蕁麻疹を経行蕁麻疹（経行風疹塊）と呼んでいます。風熱型と血虚型あるいは血燥生風型などに大別してします。女性の場合、一ヶ月の約5分の1から4分の1の期間は生理ですから、生理期間と関係する蕁麻疹は意外に多いものです。一方、蕁麻疹はアレルギー体質がベースにありますから、アレルギー性鼻炎（花粉症）などの他のアレルギー疾患を持っていることも多く、純粋に生理前後に伴うホルモン変化などとの因果関係についてはまだはっきりとしていないのが現状です。従って、経行蕁麻疹（経行風疹塊）は特別の病態ではなく、妊娠能力のある女性の蕁麻疹と考えてもいいでしょう。