中国語の面白い表現


中国語の面白い表現について、私の身のまわりに起こったことを書いています。また、友人の「中国語講座、決り文句編」も見てください。

旧的不去、新的不来

「きのう青泥で携帯電話を白夜堂々とすられた」と同僚の1人ににいったら、「旧的不去、新的不来」といわれました。「古いものを捨てないと、新しいのを使えない」と慰めの慣用句らしく、私もあのソニー・エリクソンの分厚い携帯より、新しい軽がるしたモトローラの携帯で、せいせいしています!(そうでもない、あれ4000元もして、高かったからな!)(2006.07.31.)

路遥知馬力、日久見人心

大連へ来た新しい友人(岡島洋一さん)が、「路遥知馬力、日久見人心」という中国のことわざを教えてくれました。「道が遠いと馬の力が分かり、付き合う時間が長ければその人の本当のことが分かる。」ということで、長い付き合いの友人を大切にする中国の習慣、かなり時を経ないと本当の友達関係は結べないものだという中国の知恵を、中国ではいろいろな機会に体験します。 (2005.12.08.)

兄の仕事は地球の修理です

家庭教師の学生に「お兄さんの仕事は何か。」と聞いたところ、「他修理地球。」(兄は地球の修理をしています)とふざけて答えました。「兄は農業をしています。」という意味ですが、やはり農民の収入や地位は高くないのでしょうか。(2005.01.21.)  

成語

中国語の成語を学ぶのを怠っていたら、1月初旬に行なわれた期末テストの閲読(読み方)の試験で、四字成語の1文字欠けているところを埋めるのが(例えば「争分奪_」は「秒」を入れる)、ひとつもできなかった。少し反省して、本屋で高剣華主編「新課標、成語詞典」(青島出版社、2004、ISBN 7-5436-3133-4、38元)を買ってきて、他の本で成語が出てくる度に印をつけて学んでいます。今までは故事来歴の本を買って読んだりしていたのですが、それよりこの辞典を使って、各成語の意味を知って、どう使うか、近似語・同意語は何か、反意語は何かを覚えるようにしています。 中国語は奥が深いですね。(2005.01.21.)

学好難、学壊容易

これはどういう意味でしょうか。
 ●孔子の教えは、自分勝手にあるいは関係ない人から学ぶのではなく、孔子の弟子に学びなさい。あるいは「分かっている道も、聞きながら行きましょう、というような意味だったのでしょうか、そう三省堂の日中辞書に書いてありました。
 ●いまは、悪い道は学びやすく(ヤクザ商売に陥るのは簡単)、人生を正しく生きるのは難しいが、やりがいがある という意味に使っていると思います。

多音字、「ン」の発音は-nあるいは-ng?

中国語の中級者を悩ませる問題に、多音字(Duo-1 yin-1 zi-4)と「ン」の発音があります。

多音字は「行!」(xing-2、OKの意味)と「銀行」(yin-2 hang-2)などのように同じ字「行」が意味に依って多様に読まれるものですが、意外なところに出てきて困ります。このあいだも大連にある日本料理店「阿房宮」(日本人は看板にAtomiyaと書いてあるので、アトミヤと呼んでいる)をもともとは秦始皇帝の宮殿のことくらい知っているぞと学のあるところを見せて、A-1 fang-2 gong-1といったところ、そうではなしに、正式にはE-1 fang gongと呼ぶことを中国人の友人が教えてくれました。辞書によっては、E-1 pang-2 gong-1という発音を書いてあるものもあるが、これは現代中文では使わないようで、また仏教の阿弥陀佛も、E-1 mi-2 tuo-2 fo-2と読むようで、なかなか奥深い。

中国語の「ン」の発音が-nか-ngかは、これも難しく、日本人はいいかげんに発音していますが、中国人は大変正確に使い分けています。特に辞書を引いたり、携帯電話のショートメッセージでの入力に良く知ってないと困ります。今年1月に同僚として入社してきた日本人の友人が、この方は大連生まれで、戦後しばらく中学生として四川省へ行かされたときに、クラスで中国人を差し置いて中文の一番成績が良かったというツワモノで、私の尊敬するの方で、いいことを教えてくれました。 それは日本語の漢字の音読みが「ン」で終るものは必ず-nで、それ以外は-ngであるという経験則です。なるほど、銀行はギン・コウだから、yin-hangでying-hanではありません。歓迎もhuan-yingで、huang-yinではありません。なかなか応用力のある経験則で、中国語の先生からも聞いたことがない(中国人ですから漢字の日本の音読みには興味がない)、いい法則です。インターネットで初登場の情報です!ただし、多少の例外もあり、「肯定」(ken-3 ding-4、必ず)、「羊羹」(yang-2 geng-1)などが例外です。(2004.06.07.)

「祝イ尓喜得千金。」

「祝イ尓喜得千金。」(Zhu-1 ni-3 xi-1 dei-3 qian-1 jin-1.) は「お嬢さんの誕生、おめでとうございます。」という意味の祝い言葉です。「千金」は他人の娘さんに対する「令嬢」、「お嬢様」という敬称で、「女の子は千金にも勝る宝物」ということを表しているのでしょう。ちなみに「お坊ちゃん」は「貴子」(gui-4 zi)という。

私は友人や同僚に子供が誕生すると、近くのスーパーマーケット「家楽福」(カルフール)で電動モップ式掃除機(FMART、188元)を買いカードにこの「祝イ尓喜得千金(貴子)。」と書いて、また「這是我的礼物」(zhe-4 shi-4 wo-3 de li-2 wu-4、礼物=贈り物)などの言葉を書いて贈ることにしている。いちいちあの重い真空掃除機を取り出さなくてよく、みなさん重宝しているようで、奥様方の仕事軽減にもなっているようです。

「林子大、甚マ鳥都有」

私が同僚の中国人と出張で日本を訪れた時の話。東京の駅構内で「ほら、中国のように、日本では唾や痰を吐く人は一人もいないでしょう。」と説明した時に、近くにいた男が「ぺ−ッ!」と唾を線路へ向かって吐きました。 まさか「あれは中国人かな?」とも言えずにおろおろした私に、中国人同僚が慰めてくれたのがこの言葉でした。「林子大、甚マ鳥都有。」(Lin-2 zi da-4, shen-3 ma niao-2 dou-1 you-3.)。林が広いから、いろんな鳥が居るよ、という意味。

別の中国人の友人によると、この表現は田舎言葉で、教養ある人は「大千世界、無奇不有。」(四字成語)というんだそうです。(2004.04.22.)

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Created by Yoshi MIKAMI on June 14, 2004. Last update on July 31, 2006.