親父からメール?



先日、ビックリする事があった。
70歳を過ぎた親父からメールが届いたのだ。

定年をとっくに過ぎても仕事が趣味みたいなところがあり、
職場でパソコンをあてがわれたという。
そのメールアドレスを教えてもらって期待もせずにメールしたら、
なんと返事が来たのだ。

あの親父がメール・・・としばらく私は感慨深い思いとらわれてしまった。
私は「自分たちの世代では親とのメールのやりとりなんてありえない」
と頭から思い込んでいたのだ。

そんなある早朝、親父からの電話が鳴った。
朝早くに親から電話だなんて滅多にあるものではない。
なにか悪い事を予感して出てみると
「・・・アッ?・・・なんやお前か?・・・電話かかってしもたんか?」ときた。

事情をよくよく聞いてみると、
「今な、おかーちゃんに携帯の使い方教えててな、
よう解らんとボタンいじってるうちにかかってしもたんやな、ゴメンゴメン」
「・・・なんやねん、それは!?」
こっちは寝起きだし、全く迷惑千万である。

その後何度も「一瞬の着信履歴」が残っていた。
もちろん事態はありありと想像がつくから電話には出ていない。

そして話はまだ続く。
こんどは携帯メールをしてみるのだという。
電話で「お前のメールアドレスというのを教えろ」というから応えていると、
「アットマーク?・・・なんやそれは?」ときた。
やれやれ・・・(^^;

口答では不可能と瞬時に判断し、
仕事先のパソコンに「孫たちのメルアドと合わせてリストを送ってあげる」
と返事して電話をきった。

果たしてオヤジからの携帯メールはいつ届くのだろう?
道はまだまだ遠いと思うのだが・・・。


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