数値・図形プロセッサ 活図

FAQ (Frequently Asked Questions)


目次

 (32) CTRL、SHIFTなど特殊キーによる便利な編集機能のまとめ (02/09/17)

 (31) AcrobatによるPDFファイル出力時の設定 (02/09/17)

 (30) Undo機能について (02/09/17)

 (29) 軸数字のプロポーショナル表示の有無について (01/06/19)

 (28) 複数パソコンでのフォント等の各種「活図」システム設定情報の共通化方法 (01/06/19)

 (27) 部品引数の色自由指定について (01/06/19)

 (26) 列をコピー&貼り付けで最後に追加する方法 (01/06/19)

 (25) 数値データを制御ファイルに保存する方法 (01/06/19)

 (24) 図形周囲の余白を無くす方法 (01/06/19)

 (23) 定数項を含まない近似式の求め方法 (01/06/19)

 (22) 「活図」アップデートが正常に行われない場合の対策 (01/06/19)

 (21) Intelli Mouseの使用について

 (20) fit_overlap()の結果と正規分布の平均値・標準偏差の関係

 (19) 等高線の高さを異なる色で区別して表示する方法

 (18) 大きい数値ファイルの読み込み時間の短縮方法

 (17) fft()計算結果と他のソフトのものと一致しない理由

 (16) 印刷された塗潰パターンが細かい問題

 (15) 数万個以上の大量数値場合の計算時間の短縮方法

 (14) Win95が完全な32BitのOSではないため表示が異常になることがある

 (13) 当てはめ近似計算で曲線の両端を引き延ばす方法

 (12) 数値組番号を割り当てる関数

 (11) postscript形式の印刷ファイルの作成方法

 (10) 範囲100〜500のような桁を変わらない対数軸の作成方法

 (09) 式 Y(t)=B+A(1-e^-t/C) 中の係数A,B,Cの求め方法

 (08) 数値線「軸端値」項目が軸目盛数字の端値に連動する方法

 (07) 部品での使用色についての制限事項

 (06) 起動時にフロッピードライブを読みに行く現象

 (05) フロッピーような遅いメディアへの読み書きを避ける方法

 (04) 同一文字要素で複数種類のフォントによる文字表示方法

 (03) 同一文字要素で2行に分かれる文字の表示方法

 (02) 拡張子が csv の数値ファイルに制御データが保存される現象

 (01) 数値ファイルのサイズを小さくする方法

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(32) CTRL、SHIFTなど特殊キーによる便利な編集機能のまとめ

Q:

CTRL、SHIFTなど特殊キーの併用機能の一覧はあるでしょうか

A:

「活図」Ver8では、CTRL、SHIFTなど特殊キーを併用する機能は次の通りです。

●選択要素の複製移動機能:CTRLキーを押しながら、選択した図形要素をマウスで移動する場合、選択図形要素の複製プラス移動となる

●最後列に追加貼り付け機能:要素、数値、部品作成等の編集ウィンドウで、CTRLキーを押しながら貼り付けボタンを押下する(CTRLキーを押さない場合は、カーソルのある列への挿入貼り付けとなる)

●選択数値組の複製移動機能:CTRLキーを押しながら、選択した数値組をマウスで移動する場合、選択数値組の複製プラス移動となる

●数値ウィンドウで SHIFT+左クリック による数値セル選択範囲の終位置指定(始位置はカレントカーソルのある数値セル)

●高速数値削除機能:大量数値削除の場合、元に戻すための記憶動作が長時間になってしまうことがある。SHIFTキーを押しながら削除を行うと、記憶は行わずに瞬時削除ができる

●上下左右の値移動機能:要素と数値ウィンドウで、CTRL+矢印キーで、現在項目値を上下左右の項目へ移すことができる

●スピンコントロールの10倍速機能:SHIFTキーを押しながら、スピンコントロールの上下ボタンをクリックすると、値変化速度が10倍速くなる

●Intelli Mouse の対応:図形ウィンドウでは、CTRL+ホイールの回転により、図形の拡大縮小表示が可能

●SYSファイル非保存機能:SHIFT+CTRLキーを押しながら終了する場合、ウィンドウ位置や環境設定情報の CUTV81.SYS システムファイルへの保存が行われない

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(31) AcrobatによるPDFファイル出力時の設定

Q:

「活図」の図形のある文章をAdobe AcrobatでPDFファイルに出力しましたが、「活図」単独印刷ほどきれいな図形にはなりませんでした。どうすれば同じ品質な図形出力が得られるでしょうか。

A:

最近、電子的に文書を保存するために、PDF形式のファイルが多用されています。通常は、Adobe Acrobat付属のプリンタドライバDistillerを使って文章をPDFファイルに出力します。「活図」の図形等が含まれている文章をPDFファイル化する時、Distillerの設定が正しくないと、図形の品質が落ちてしまうことがあります。PDFの図形品質に不満があった場合、次のようにAdobe Distillerの設定をし直すと、より高品質な図形出力が得られるかもしれません。

●解像度項目の設定:Adobe Distillerのプロパティを開いて、Distillerの[一般]-[解像度]項目の設定を、「活図」の[オプション]-[個別図形環境]の図形解像度項目と同じ値を設定します。

●イメージ圧縮関連項目の設定:Adobe Distillerプロパティの[圧縮]ページの各種画像のダウンサンプルの設定を外します。また極端な高圧縮はないように、他の圧縮や画質関連項目の設定をします。

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(30) Undo機能について

Q:

Undo機能があると便利ですが、サポートされるでしょうか。

A:

Ver8では、図形、数値、数式についての編集操作の「元に戻す」及び「(元に戻すの)やり直し」機能がサポートされています。
●図形ウィンドウと要素ウィンドウ:最大100回の「元に戻す」動作可能
●数値ウィンドウ:「元に戻す」動作回数は、数値セル総数による変化する(消費メモリ容量を抑えるため)
     数値セル総数   「元に戻す」動作最大回数
       ≦ 5000       50回
       ≦ 10000       30回
       ≦ 20000       20回
       ≦ 40000       15回
       ≦ 60000       10回
       ≦ 80000        8回
       ≦100000        6回
       ≦200000        4回
       ≦300000        2回
       >300000        0回
●数式ウィンドウでの計算前の数値に戻す機能
  メニュー[計算]-[計算前に元に戻すための数値記憶]で「記憶しない」以外の項目を選択して計算を行った場合、メニュー[編集]-[計算前の数値に戻す]コマンドで、数式計算前の数値に戻すことが可能

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(29) 軸数字のプロポーショナル表示の有無について

Q:

Y軸の軸数字が常にプロポーショナルで表示されるため文字位置が不揃いで困ることがあります。軸数字のプロポーショナル表示をさせない方法はあるでしょうか。

A:

軸数字のプロポーショナル表示を制御するため、「活図」Ver8.03では、「オプション」-「共通環境」で「軸数字のプロポーショナル表示をしない」項目を設けました。この項目をチェックすれば、全ての図形シートの軸数字が共通で非プロポーショナルで表示されます。なお、この設定情報は終了時の自動保存により次回でも引き継がれます。

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(28) 複数パソコンでのフォント等の各種「活図」システム設定情報の共通化方法

Q:

社内運用中の複数パソコンで「活図」の同じ文字表示を実現するため、「オプション」-「共通環境」のフォント書体の設定を同じにする必要があります。簡単な方法はあるでしょうか。

A:

通常の場合「活図」では、「オプション」-「共通環境」や「オプション」-「共通フォント書体」での各種のシステム設定情報を CUTW32.SYS または CUT2001.SYS に保存されます。「活図」は、起動の直後にこのシステム設定情報ファイルを自動的に読み込みます。また、「活図」の起動パラメータとして、名前任意のシステム設定情報ファイルを指定して使用させることができます。

「活図」Ver8.03から、システム設定情報の自由な入れ替えを実現するため、メニュー[ファイル]-[DOS版互換読み書き]で「システムファイル読み」と「システムファイル保存」の二つのコマンドが追加され、システム設定情報ファイルの読み書きを可能にしました。「活図」は、読み込んだシステム情報ファイル名を記憶して、[ファイル]-[既存ファイル名]で確認することができます。また、「活図」終了の際のシステム情報は、[ファイル]-[既存ファイル名]での名前で保存されます。 従って、このシステム設定情報ファイルの配布を通じて共通化させれば、複数のパソコンで同じファイルによる同じ表示・印刷が実現されます。また、システム設定情報ファイルの切り替え使用、バックアップ等の活用方法もあります。

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(27) 部品引数の色自由指定について

Q:

Ver7で部品【等高線1】の塗潰色を標準的に用意された16種以外の中間色を「自由指定」のウインドウで選択すると,結果が選択とは無関係に全て”007FFFH”の茶色になってしまいます。なぜでしょうか。 す.

A:

Ver7までの部品では、DOS版「活図」PROの時の16ビットフォーマットを採用しています。そのため、一部のシステム部品を除いては、色が16色までしか使用できない制限があります。部品【等高線1】でフルカラーの中間各塗潰色を使用したい場合、各等高間隔に対応の塗潰色を数値組(色値の入力は0x??????の16進数形式で行うと便利)として用意し、その数値組番号の負値を部品【等高線1】の18番目引数「塗潰色: +番-組」に与える方法を使用して下さい。

Ver8では、部品フォーマットを32ビットに拡張しているから、このような色使用の制限は解消されます。

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(26) 列をコピー&貼り付けで最後に追加する方法

Q:

要素のウィンドウで、列をコピー&張り付けで最後に追加したいのですが、貼り付けは常に追加ではなく挿入で行われます。便利な方法はあるでしょうか。

A:

通常の場合、貼り付けはカーソルのある列に挿入する形で行われます。
Ver8では、CTRLキーの同時押しで追加モードの貼り付け機能が新たにサポートされています。CTRLキーを押しながら貼り付けをすると、内部記憶列の内容が一番右側で最後の列に追加されます。この機能は要素ウィンドウだけではなく、数値・部品作成・部品要素等のウィンドウでも機能します。

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(25) 数値データを制御ファイルに保存する方法

Q:

座標軸の目盛間隔の指定に数値組を使っています。扱い易くするため、このような固定で良い数値組データを制御ファイルに保存したいですが、その方法を教えてください。

A:

二つの方法が用意されています。

●方法1:全数値組を制御ファイルに保存
Ver8では、メニュー[オプション]-[個別図形環境]の[既存ファイル名]ページの項目「全数値データを制御ファイルに保存」、または制御ファイル保存時の名前入力ダイアログで一番下の項目「全数値データを制御ファイルに保存」をチェックすれば、全ての数値データが制御ファイルに保存されます。この場合、個々の数値組の「保存先」属性の設定は無視されます。

この方法は、制御ファイルのみで図形表示を行い、数値ファイルは持ちたくない場合に便利です。

●方法2:個別数値組を制御ファイルに保存
「活図」では、属性「保存先」が「制御ファイルに」と指定された数値組は、制御データとして、制御ファイルに保存されます。数値組の「保存先」機能をうまく使うと、「活図」での作図が楽になります。

各数値組の属性「保存先」の設定は、数値ウィンドウで行います。「数値ファイルに」と「制御ファイルに」のどちらか候補を選択します。数値ウィンドウの上部に「保存先」行が表示されていない場合、メニュー[表示]-[数値組情報の表示]のチェックを「保存先まで表示」に変えれば、表示されるようになります。

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(24) 図形周囲の余白を無くす方法

Q:

図形を他ソフトに貼り付ける時、またはWMF・EPS形式のファイルに出力する時、図形周囲の余白を無くす方法はあるでしょうか。

A:

「活図」では、[オプション]-[個別図形環境]で図形シート周囲余白の自動確保機能がサポートされています。

[個別図形環境]の項目「希望空白」に希望の余白値を入力して【実行】ボタンを押すと、実際の表示図形の大きさに合わせて、図形シートサイズと各図形要素の位置が自動調節されます。更に、項目「左下空白は無変更」にチェックを入れると、図形シートの左側と下側の余白が変更されずに、右側と上側の余白のみが変わります。

図形周囲の余白を無くしたい場合、項目「左下空白は無変更」のチェックをはずして、項目「希望空白」に値0を入力してください。

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(23) 定数項を含まない近似式の求め方法

Q:

定数項を含まない(つまり原点を通る)近似式 y=Ax+Bx^2+Cx^3 の係数はどの関数で求められるでしょうか。

A:

fit_poly() 系の関数では、定数項の近似係数まで求められるため、近似結果が原点を通るとは限りません。

定数項を含まない近似式の場合、多項式の次数が任意に指定できる fit_npoly() 系の関数を使うと一番便利です。
近似式 y=Ax+Bx^2+Cx^3 の場合、多項式の次数を指定するため、値が1,2,3の三つのセルを持つ数値組を作り、その数値組番号を fit_npoly() 関数の引数[i次数]に与えるとよいです。詳細は、fit_npoly() オンラインヘルプやサンプルをご参照下さい。

fit_npoly() より少し面倒ですが、引数で近似式 y=Ax+Bx^2+Cx^3 を直接に指定できる fit_univ() 系の関数を使う方法もあります。

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(22) 「活図」アップデートが正常に行われない場合の対策

Q:

Windows 2000 で「活図」アップデートが行われずに、一瞬で終わってしまいます。どうすれば良いでしょうか。

A:

Windows 2000、NTでは、ダブルクリックで「活図」アップデート用バッチファイルを起動する場合、カレントディレクトリがバッチファイルのディレクトリに変更されないことがあります。すると、必要なファイルがカレントディレクトリで見つからないため、アップデート作業がすぐエラーで終了してしまいます。
アップデートが正常に行われなかった場合、次のようにDOSプロンプトでの手動アップデート方法を使用して下さい。 @DOSプロンプトを起動してコマンドラインで、カレントディレクトリをバッチファイルのあるディレクトリに変更します。 Aコマンドラインでアップデートバッチファイル名(v7update.bat または v8update.bat)を入力してを実行して下さい。

また、「活図」Ver8.0では、アップデート用ファイルがLHA圧縮形式の自己解凍書庫ファイルに収録されるため、LHA形式の解凍ツールを使って圧縮されているファイルを解凍してから、上記のDOSプロンプトでの手動アップデート方法を使用して下さい。

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(21) Intelli Mouseの使用について

Q:

「活図」では、Microsoft Intelli Mouseのホイルボタン機能が使用できますか。

A:

「活図」Ver6から、Intelli Mouseのホイルボタン機能をサポートしています。

1)上下のスクロールバーが表示されているウィンドウ(例えば、図形や数値ウィンドウ)の中で、Intelli Mouseのホイールボタンを回転すると、ウィンドウが上下方向にスクロールします。
2)上下のスクロールバーが表示されているウィンドウの中で、ホイールボタンをクリックしますと、クリックしたところに固定の特別マウスポインタが表示され、その後、マウスの移動方向により、上下または左右のスクロールが始まります。再度ホイールボタンをクリックするまで、スクロールは継続します。スクロール速度は、固定のマウスポインタとの離れ距離に比例します。

なお、上記のIntelli Mouseのホイルボタンによるスクロール機能は、Intelli Mouse付属のドライバソフトをインストールしないと、使用できません。更に、これらの機能は、「活図」が特別に対応してサポートしたものではありません。

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(20) fit_overlap()の結果と正規分布の平均値・標準偏差の関係

Q:

fit_overlap()の計算結果の係数より,正規分布の平均値と標準偏差を算出することは可能でしょうか。

A:

関数fit_overlap()の結果(ガウス波)の係数の数は、正規分布の変数の数より1個多く、3個と冗長になっています。この冗長性、実用性と汎用性を考慮すると、必要なものです。例えば、計測装置から得た実験データの場合、装置のオフセット特性の影響や信号拡大等の処理により、この冗長性がないと、正しく当てはめられないことがありえます。

関数fit_overlap()の結果の係数uiは、ピーク横位置を意味し、正規分布場合の平均値そのものです。しかし、正規分布場合の標準偏差は、係数hiとwiのどちらも算出でき、両者の結果が一致するとは限りません(逆に両者の結果の差からどれほど正規分布に従うかを判断できます)。
  σ = 1/(hi*sqrt(2π)) または σ = wi/sqrt(2*ln(2))

どうしても正規分布の標準式で近似したい場合は、関数fit_univ()を使うことを勧めします。この場合、近似したい正規分布の表現式をfit_univ()の1番目の引数として与えて下さい。更に、fit_overlapで得た結果をfit_univ()の初期入力係数として与えると、より速くてより正確な結果が得られます。

以上のことは、関数fit_normal()にも適用します。

マニュアル記述の訂正:

「活図」Win32 Ver7.1 数値関数マニュアル 76頁 関数 fit_normal()
  正: y = A*exp(-(x-μ)^2/(2*σ^2))/sqrt(2π)+C
  誤: y = A*exp(-(x-μ)^2/(2*σ^2))/sqrt(2πσ)+C

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(19) 異なる色で等高線の高さを区別して表示する方法

Q:

等高線グラフで高さの違いを異なる色の線ではっきりと区別させたいですが、どうすれば良いでしょうか。

A:

二つの方法があります。

●方法1:部品集「図典」で等高線表示ができる部品は、「等高線??」と「3d網目??」があります。これらの部品では、等高線の表示色を指定する引数「等高線色+番-組」が設けられています。この引数は、値の正負によって色の指定方法が異なります。

  正の値:色を表す。全ての等高線がこの色で表示される
  負の値:絶対値を組番号とする数値組を指定する。等高線の色はこの数値組の個々の数値セルで決められる

 従って、等高線の色を高さに応じて区別したい場合は、各等高線の色を表す数値組を設け、その数値組番号の逆数を部品引数「等高線色+番-組」に設定すれば良いです。
 同じ方法で、等高線の高さを非等間隔で指定したい場合は、各等高線の高さを指定する数値組を設け、その数値組番号の逆数を部品引数「間隔: +等間-組」に設定すれば実現されます。

●方法2:等高線を求める数値関数 contour() を使い、任意指定の高さの等高線分(数値組に出力される)を得てから、数値線要素の「2点線分」で等高線(もちろん色は自由に設定できる)を表示する方法もあります。

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(18) 大きい数値ファイルの読み込み時間の短縮方法

Q:

「活図」で百万単位の測定データのフーリエ変換等の処理をする場合、数値ファイルからデータの読み込み時間が長い場合に10数分ぐらいかかることがあります。読み込み時間の短縮方法はあるでしょうか。

A:

数値データをBNFバイナリ形式でファイルに保存すると、次回の読み込み時間が大幅に短縮できます。
テキスト形式の数値ファイルの読み込みでは、2回のファイルアクセスが必要です。1回目では、まず数値組の数及び各組の数値セル数を調べます。2回目で本当の数値取り込みをします。
これに対し、BNF数値ファイルの場合、数値組数やセル数の情報がファイルに書き込まれているから、1回のアクセスで数値の読み込みが完了できます。更に、テキスト形式数値ファイルでは不可欠な数字列からバイナリ数値への変換作業も必要としないため、読み込み時間がより一層短縮されます。

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(17) fft()計算結果と他のソフトのものと一致しない理由

Q:

「活図」のfft()関数でフーリエ変換の結果がExcelによる変換結果と同じではありません。どちらかが間違っているでしょうか。

A:

結論を言いますと、どちらとも正しいです。
フーリエ正変換の後、フーリエ逆変換をして元の波形に戻すには、正変換の時または逆変換の時に、結果に対して値(1/m)を1回かけ算する必要があります(m:フーリエ計算の数値総個数)。
●活図でのフーリエ計算: 正変換全結果×(2/m)  m:数値個数
             逆変換全結果×(1/2)
●Excel等のフーリエ計算: 正変換全結果×1 (そのまま)
             逆変換全結果×(1/m)  m:数値個数
従って、「活図」のフーリエ正変換結果に値(m/2)をかけ算すれば、Excel等他のソフトのものと一致します。

●活図のフーリエ計算方法の特徴:正変換で得たスペクトルの振幅の大きさが元の入力正弦波の振幅と一致できます。例えば、次の関数tfft()のサンプル数式では、2Hz,9Hz,17Hzの入力正弦波成分の大きさがそれぞれ1, 0,7, 0.3で、得たスペクトルの振幅も同じ値になります。
  /* 入力データの実数部の作成 */
  loop(1,256,1){ [1][@] = sind(2*360/256*(@-1)) }
  loop(1,256,1){ [1][@] += 0.7*sind(9*360/256*(@-1)) }
  loop(1,256,1){ [1][@] += 0.3*sind(17*360/256*(@-1)) }
  /* 数値組[1] = 2,9,17Hz の三つ周波数成分 */
  /* tfft(): 高速フーリエ正変換(実数入力,振幅・位相出力)*/
  /* 高速フーリエ正変換([i虚]は省略) */
  tfft([1],[3],[4]);
    /* [1]: 時系列数値の入力数値組 */
    /* [3],[4]: 振幅と位相の出力数値組 */
    /* [3][3]=1,  2Hz正弦波成分の振幅と同じ */
    /* [3][10]=0.7, 9Hz正弦波成分の振幅と同じ */
    /* [3][18]=0.3, 17Hz正弦波成分の振幅と同じ */

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(16) 印刷された塗潰パターンが細かい問題

Q:

解像度の高いレーザプリンタで印刷した図形では、塗潰パターンが細かいすぎる問題があります。これを改善する方法はありますか。

A:

これはWindowsが8×8ビットのパターンによる塗潰機能しかサポートしていないため起因した問題で、「活図」自身による解決は非常に困難です。
但し、先頭の6種類(No.4〜No.9)の場合は、8×8ビットのパターンを使わずにWindowsが持つ共通な塗潰パターンをそのまま使用していますので、印刷の時にこれらの塗潰パターンが各プリンタドライバのほうで決定され、それほど細かくなることは少ないと思われます。従って、印刷出力が目的の場合、できるだけ先頭の6種類(No.4〜No.9)の塗潰パターンを使用しましょう。

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(15) 数万個以上の大量数値場合の計算時間の短縮方法

Q:

10万個近い数値のピークを関数 peak_xiyi() で検出していますが、異常に長い計算時間がかかってしまうことがあります。確認のため、次の式で5万個の乱数を発生させてピーク検出を行いますと、計算時間が約2分もかかってしまいます。この計算を速くする方法はありますか。
   数式:val_fx(rand1(),[1],[2],1,50000,1); peak_xiyi([1],[2],[3],[4],1);

A:

搭載のメモリ容量にもよりますが、1万個以上の数値のメモリの割り当てになると、意外に時間がかかることがあります。上記の数式では、約15000個のピークを検出されますが、それを納めるためのメモリの確保動作が度々発生し、長い時間がかかってしまうわけです。対策として、上記の数式に、"[3][40000]=0; [4][40000]=0;" を追加して、検出したピーク値を十分に格納できる数値組を予め用意してやれば、計算時間は1秒ぐらいに短縮されます。他の関数で計算時間が長かった場合にも、この結果格納数値組を予め用意しておく方法を使ってみると良いかもしれません。
   新数式:val_fx(rand1(),[1],[2],1,50000,1); [3][40000]=0; [4][40000]=0; peak_xiyi([1],[2],[3],[4],1);

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(14) Win95が完全な32BitのOSではないため異常表示の場合がある

Q:

「活図」のXY折線グラフで本来は全く存在しない縦線が表示されました。制御及び数値のファイルを送りしますので、原因を教えて下さい。

A:

Windows95は、完全な32BitのOSではなく、グラフィック表示を行うGDI部分はまた16Bitのままです。例えば、線を引くために、32Bitの座標値を渡しても、Win32のGDIでは上位の16Bit切り捨て下位の16Bitのみを使用します。このため、上記のような怪しい縦線が表示されることが起こります。
頂いたファイルを見ますと、XY折線グラフのY方向の表示範囲(軸上下両端値)が 0.95〜1.05 で、実際の数値の最小値と最大値はそれぞれ 0.0025 と 72.45 です。最大値 72.45 の時の表示座標値は大きすぎて、16Bit表現ではとても表れません。このため、Win32のGDIのように下位16Bitだけを取って使うと、正になったり負になったりして、本来存在しない縦線が表示されるわけです。
WindowsNTは完全な32BitのOSで、このような現象が発生しません。また、プリンタドライバでは完全な32Bit処理を行っていることが多いため、画面表示では上記の縦線が表れても、印刷では表れないでしょう。
Win95で上記現象の対策として、次の方法が上げられます。
@あまり大きくならないように表示数値の最大値と最小値を制限します。例えば、次の数式は数値組[4]中の1.5より大きい数値セルを強制的に1.5に変えます。
   true_set(x>1.5, [4], 1.5);
A数値線要素の「表示数値始セル」と「表示数値終セル」項目の設定を変えて、数値線の表示を正常に表示できる部分に限定します。

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(13) 当てはめ近似計算で曲線の両端を引き延ばす方法

Q:

あてはめ近似計算では、曲線の端を延ばす(未来予測する)ことが可能でしょうか?過去に戻って予測させ、実際値との残差を表示したいです。

A:

「活図」の当てはめ近似関数の中に、近似曲線の係数が求められるものが必ず用意されています。従って、近似曲線の係数をあらかじめ求めておけば、曲線上任意の点の値を計算できます。

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(12) 数値組番号を割り当てる関数

Q:

数値ウィンドウで,数値組を挿入したり関数計算をしたりしていると、列の組番号がばらばらになってしまいます。このような場合に、手動で数値組番号を設定し直すのが面倒で、連続的な再割り当てを行う機能はあるでしょうか。

A:

関数 set_id(n, [i]) を使えば、n 列目の数値組番号を[i]に変更できますが、複数列の数値に連続の組番号を割り当てたい場合は、関数 set_id_multi(n, [i], num) が用意されています。

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(11) postscript形式の印刷ファイルの作成方法

Q:

postscript形式の印刷ファイルの作成は可能でしょうか。

A:

DOS版の「活図」ではpostscript形式の印刷ファイルを直接に作成できますが、Windows版ではPostscript形式直接出力機能がまだサポートされていません。その代わりに、Windows付属のPostScriptプリンタドライバを使い、プリンタドライバの中の「ファイルへ出力」項目をチェックすれば、PostScriptファイルが作成できます。

次のURLよりフリーウェア GhostScript と GhostView をダウンロードして使えば、PostScriptファイルの図形データの画面表示確認及びプレビユー用画像データの追加が可能です(但し日本語文字の表示は非対応)。
  GhostScript: ftp://ftp.cs.wisc.edu/pub/ghost
  GhostView:  ftp://oak.oakland.edu/simtel/win3/printer/gsview12.zip

追伸:Ver8では、DOS版と同じで、[フィアル]-[WMF・EMF・BMP・GIF・EPSファイル保存]を選んで拡張子EPSのファイル名を与えることにより、PostScriptファイルを直接に作成できるようになりました。

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(10) 範囲100〜500のような桁を変わらない対数軸の作成方法

Q:

軸目盛が100から500までといったように桁が変わらない座標軸は、今の活図ではグラフが描けないようですが、作成する方法があるのでしょうか。

A:

Ver7では可能です。まず、セル値が100,200,300,400,500の数値組[1]を作り、その対数値を [2]=log([1] のような数式で数値組[2]に計算します。次に、座標軸要素の項目「軸目盛数指定法」の選択を「区分数組使用」にし、軸の項目「目盛区分数値組」に対数値の数値組番号[2]を入力すれば、範囲100〜500のような桁を変わらない対数軸が描かれます。詳細は、ユーザーズガイドの「3.4.3 特殊めもりの数値グラフの作成法」の説明を参照して下さい。

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(09) 式 Y(t)=B+A(1-e^-t/C) 中の係数A,B,Cの求め方法

Q:

生体にある負荷を加えたときの心拍数の増加パターンを、下記の1次指数曲線に最小自乗法によって近似して、時定数などの係数を求めたいと思っています。
   Y(t)=B+A(1-e^-t/C)
      Y(t): 時間tにおける心拍数
       B: ベースラインの値
       A: 振幅(心拍数の応答量)
       e: 自然対数の底
       C: 時定数

A:

任意式の最小二乗法近似関数 fit_univ(F(x,A,B,C,..),[ix],[iy],[ic],e,[ox],[oy],x初,x終,x増) を使用すれば、希望の係数等を求められます。求めたい近似式の係数をA,B,C,..として、式 F(x,A,B,C,..) の表現で指定します。おな、関数の詳細はマニュアルまたは関数ヘルプを参照して下さい。
上記の質問の場合、数式ウィンドウで次のような数式を使うと良いです。4番目引数[3]は、係数 A,B,C の初期値として、セル総数3個数値組[3]を予め用意しておく必要があります。
   fit_univ(B+A*(1-exp(-x)/C),[1],[2],[3],0.001,[4],[5],0,10,0.1);

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(08) 数値線「軸端値」項目が軸目盛数字の端値に連動する方法

Q:

グラフの数値表示範囲が変わる場合、軸目盛数字の端値を変更した後に、従属の数値線要素の「軸端値」項目も一緒に変更しないとグラフ表示スケールが乱れます。このような複数箇所の修正を減らしてくれるような便利な方法がないでしょうか。

A:

あります。数値線要素の「X軸数字端値使用」または「Y軸数字端値使用」項目をチェックすれば、その数値線要素が従属している座標軸要素の目盛数字の左右端値または上下端値が、数値線要素の端値項目の代わりに使用されます。これにより、数値線要素の表示範囲及び表示倍率の関連設定が従属の座標軸要素の軸数字の端値に集約されることになります。

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(07) 部品での使用色についての制限事項

Q:

自作の部品の中に、数線の「4点四角形」を選び、「塗潰パターン」を「全塗り」にし、「塗潰色orマーク色」に関数color_rgb()を用いると、関数color_rgb()の値に関らず、「黒色」で塗潰されます。これは、なぜでしょうか。

A:

Ver6とVer7.1までの部品では、DOS版「活図」PROのバージョンの16ビットフォーマットを継承しているため、使用色は基本的に16色までしか使用できません。例外として、システム部品を子部品としてまたは直接に呼び出す時は、フルカラーの使用が可能です。そのほか、部品引数18以降の項目では16ビットの整数入力となっているため、物理的に24ビットのフルカラーの受け渡しが可能です。
おな、、Ver8では、部品フォーマットが32ビットに拡張されたため、この現象は発生しません。

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(06) 起動時にフロッピードライブを読みに行く現象

Q:

起動時に、フロッピードライブまたは前回終了時のドライブを読みに行くことが時々発生します。これは、なぜでしょうか。この現象を回避する方法はありますか。

A:

「活図」は、起動の時で、ファイルメニューの最近使ったファイルリストのために、それらのファイルの存在の確認を行います。もし存在していなければ、そのファイル名はファイルメニューの最近使ったファイルリストから消去します。このため、起動時にフロッピードライブへのアクセス現象が発生します。
起動時にフロッピードライブのような遅いメディアへのアクセス現象を回避したい場合は、フロッピードライブへの直接アクセスを避けるようにしてください。ハードディスクで作業ディレクトリを作って、そのディレクトリをフロッピードライブの代わりにとして使えば、フロッピーへのアクセスが回避できるだけでなく、読み書き時間も大幅に短縮できます。一定時間間隔で作業ディレクトリデータをフロッピーディスクに戻すようなことをすれば、支障はないはずです。

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(05) フロッピーような遅いメディアへの読み書きを避ける方法

Q:

「活図」のファイルをフロッピーディスクに保存して使っていますが、時々読み書きが非常に時間がかかってしまうことがあります。その時間を短縮する方法はないでしょうか。

A:

フロッピードライブは、ファイル読み書きの作業メディアではなく、データのバックアップメディアとして、その使い方を改めればよいです。ハードディスク上に作業ディレクトリを作り、フロッピーのデータをそこに移して使用すれば、ファイルの読み書きの時間は劇的に短縮されます。そのかわりに、毎日一回とか、作業ディレクトリデータをフロッピーディスクにバックアップすることは忘れないで下さい。

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(04) 同一文字要素で複数種類のフォントによる文字表示方法

Q:

文字列の途中でフォントを変えたい時は、複数の文字要素に分けて表示させれば可能ですが、もっと簡単な方法はあるでしょうか。

A:

文字要素の項目「表示文字列」の中に、フォント書体指定機能を持つ埋め込み型制御文字 "\漢書[n]" と "\欧書[n]" を挿入すれば、途中でフォント種類を変更できます。制御文字中の数字nは、[オプション]-[共通フォント書体]での書体番号を表します。例えば、"aaaaa\欧書[3]bbbbb" では、文字"aaaaa" の後に3番目の欧文書体に変えて文字 "bbbbb" を表示します。
詳細は、ユーザーズガイドの「4.7 埋め込み型制御文字」の説明を参照して下さい。

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(03) 同一文字要素で2行に分かれる文字の表示方法

Q:

グラフの中に、2段に分かれる二つの文字列を1つの文字要素で表示させることができれば、位置移動の数が減り効率が上がります。それは可能でしょうか。

A:

文字要素の項目「表示文字列」の中に、改行機能を持つ埋め込み型制御文字 "\改行" を挿入すれば、複数行に渡る文字の表示を作成できます。例えば、"1行目文字\改行2行目文字" では、"1行目文字" の表示の後で改行して "2行目文字" を表示します。
詳細はユーザーズガイドの「4.7 埋め込み型制御文字」の説明を参照して下さい。

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(02) 拡張子が csv の数値ファイルに制御データが保存される現象

Q:

拡張子が csv の数値ファイルを読み込んで処理した後、数値ウインドウで元の拡張子がcsv の数値ファイルに保存すると、数値データではなく制御データが保存されてしまいました。これは、なぜでしょうか。

A:

現在の「活図」の仕様では、拡張子を使って実際に保存したいデータのタイプを判別しています。CSV など「活図」が認識できない拡張子の場合は、制御データの拡張子として扱われるため、上記のように制御データの保存となってしまいます。数値ファイルの拡張子として、「活図」が認識できるものは、DAT、BNF、WJ2、WJ3の4種類だけです。(ユーザーズガイドの「2.7 ファイルの読み書き」の説明も参照して下さい。)

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(01) 数値ファイルのサイズを小さくする方法

Q:

「活図」で大量の数値を処理しているため、時々数値ファイルのサイズが大き過ぎて困ってしまうことがあります。数値ファイルのサイズを小さくする方法がありますか。

A:

次の二つの方法で、数値ファイルのサイズを小さくすることが可能です。
@メニュー[オプション]-[共通ファイル環境]での「テキスト型数値ファイル保存の形式」項目の選択を「5:小サイズ」にすれば、「活図」は、サイズが小さいようにテキスト型数値ファイルの保存をしてくれます。
A一番サイズが小さくできるのは、拡張子"BNF"を付けてバイナリ形式で数値を保存する方法です。但し、この形式で保存した数値ファイルは、異なるバージョンでは読み込めないことがありますので、注意して下さい。

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