12ミョウバン 明礬
部位:明礬、あるいは焼明礬を用いる。
薬効:眼病、むし歯、歯肉炎(歯ぐきの腫れ)鼻たけ
使用法
眼病
急性結膜炎に、焼き明礬、黄連、紅花それぞれ0.5gを、200㏄の水に入れて煎じ、その液で洗眼する。また、焼き明礬、茗荷の根、セキショウの根を水にひたし、糸の上に和紙をおいて、紙の上から指に水をつけて目を洗う。
むし歯、歯肉炎
粉末にして、痛む歯につける。また、腫れて痛むときには、明礬と少しあぶった露蜂房それぞ4gを煎じ、その汁でうがいをするとよい。煎汁を飲みこんでしまってはいけない。
鼻たけ
焼き明礬に、紅花でこしらえた紅をまぜ、絹布に包んで鼻腔にさしこむ。
むし歯に効くうがい療法
滝松柏という医師は、次のように述べている。「一人の紳士が、左のあごから左右の頬にかけて腫れて、熱をもち、歯もひどく痛み、こんな状態をくり返してたかなかなおらず、いろいろの薬を用いたが効がないといい、手みやげをたずさえて来て、余の治療を乞うた。そこで、焼き明礬と露蜂房のうがい療法を施したところ、すぐになおっ
た。こんな場合に、この力法を斥いて効のないことはない。まことに百発百中である」 |
|