5ミカン 蜜柑 ミカソ科
部位:実、実の皮(干したものを漢方で陳皮と呼んでいる)葉
薬効:せき(咳嗽)かぜ(感冒)のどの痛み食欲不振、魚の中毒、のどに骨のたったと き、水虫(汗疱状白癬)、皮膚の荒れ、乳汁不足、動脈硬化、疲労回復
使用法
せき
陳皮5gに、甘草2g、根生姜3gを一日量として、煎じて飲む。甘草がなければ砂糖で代用するが、ききめは劣る。
のどに骨のたったとき
のどに魚の骨のたったときは、実の青いものを黒焼きとし、吹きこむとよい。
水虫
陳皮を火でいぶして、その煙を患部に当てる。
皮膚の荒れ
実を絞って、汁をとり、手足の荒れているところにつけると、つやをよくする効がある。
乳汁不足
葉を粉末として、寒梅粉もち米を蒸して寒のときにこおらし、粉末にしたもので丸薬とし、9g~12gを一日量として飲む。
カゼ
陳皮5gに、シソの葉の干したもの2g、これに甘草1gと根生姜3gを入れたものを一日量とし、煎じてあたたかいうちに飲む。
喉の痛み
実全体を黒焼きにして蜂蜜でねり、のどの痛むときに飲むとよい。
食欲不振、魚の中毒
食欲のないとき、または魚類の中毒には、陳皮を煎じて飲む。クジラ肉の中毒には、クネンボ(大きさユズに似て、皮が厚く香気があり、皮もともに食用とする種類)の皮がよい。この皮は、クジラ肉といっしょに煮ると、味もよいし、中毒の予防にもなる。
動脈硬化、疲労回復
ナツミカンにはクエン酸が多くて動脈硬化を予防する効があるから、毎日一、二個ずつ食べるとよい。また、疲労回復の効もある。ただし、砂糖をつけずに食べる。 |
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