30シュロ棕櫚(ヤシ科)
部位:葉、皮、実
薬効:脳出血、半身不随、高血圧症、止血、解毒(毒消し)、利尿作用
使用法
脳出血
半身不随高血圧症これらの病気には、葉を煎じて、茶のかわりに飲む。また、シュロの葉、紅花、白僵蚕を、それぞれ6gずつまぜたものを、煎じて飲む。高島祐啓という名医は、中風に大良薬というはシュロ葉なり、といい、小山田与清の「松屋筆記」には、シュロの若葉を黒焼きにしたものを、中風で倒れた人にすぐ飲ますと、たちまち治って、再び起こることがないが、用い方が遅いと、効がない。だから、平素からこれをたくわえておいたがよい、といっている。
止血
痔の出血には、皮を黒焼きにして飲む。鼻血には、皮の黒焼きを鼻の穴に入れる。子宮出血には、若葉を黒焼きにして飲むとよい。また、シュロの毛の黒焼きと、乱髪霜髪の毛の黒焼きとを、等量にまぜ、一回に2~4gを飲むと止血の効がある。
解毒
葉を乾燥してから粉末にし、3gほど飲むと、食中毒をなおす効がある。
利尿
実を煎じて飲むと、尿の出をよくし浮腫を去るといわれている。 |
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