1サイカチ皀角刺(マメ科)
別名:カワラフジノキ、皀角刺
部位:種子、さや(冬、さやが黄褐色になったときにとり、日光に当てて乾燥して用いる)とげ、万年茸
薬効:かゆみのある皮膚病、むし歯、結膜炎、婦人病、神経痛、リウマチ、咳嗽、腫れもの、石鹸代用。
使用法
痒みのある皮膚病
皮膚炎、ひぜん、水虫などで、痒みのひどいものには、種子を莢と一緒によく乾かしてから、風呂にたてて入浴するの一がよい。
むし歯
むし歯の痛むときには、種子を莢と一緒に粉末にしてつけるとよい。
結膜炎
種子を煎じて、その汁を点眼する。
婦人病
莢と種子を煎じて飲むと、婦人病、とくに子宮発育不全によいといわれている。
神経痛
皀莢に出る万年茸を、一日10gほど煎じて飲み、一方、痛むところを、この煎汁で温罨法するとよい。
リウマチ
サイカチのとげ10gを一日量として煎じて飲む。
せき
莢を粉末にして、蜂蜜で丸薬を作り、咳き込むとき用いる。百甘ぜきによい。用量は、アサの実くらいの大きさにして、一才の乳児は一回一粒を朝夕二回、二才では一回二粒というように、一才増すごとに一粒を増して飲ませるとよい。
腫れもの
化膿性の腫れものに、種子5~8gを一日量として、煎じて飲む。
石鹸代用
莢やを煮た汁は石鹸代用になる。戦時中、これを石鹸に用いた一人もあった。
注意
莢の煎汁は、刺激作用が強く、これを鼻に入れると、クシャミが出て鼻汁が流れ、目に入れると涙が流れ、飲むと涎が出るほどであるから注意しなければならない。 |
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