25ー2ドクダミ ドクダミ科
別名:重薬、十薬、ドクダメ
部位:全草(乾燥してたくわえるには、花の咲いているときに採集したほうがよい)
薬効:痔、高血圧症、便秘、たむし、陰部のただれ、腫れもの、かぜ感冒、梅毒、淋疾、腰痛、蓄膿症、副鼻腔炎、冷え症、帯下
使用法
便秘
便が固くて快通しないときには、乾燥したもの10~20gを煎じて飲む。
たむし
陰部のただれ煎じた汁で洗う。
腫れもの
俗にいうねぶと癌や、その他の腫れものに、生の葉を和紙に包んで炭火であぶり、紙がこげるころとり出し、よく揉んでやわらかくして患部にはる。膿を吸い出す効がある。また、揉んでやわらかくしたものにハコベのしぼり汁を加えてねり、患部にはってもよい。生の葉を揉んでつけても、根をすりつぶしてつけても効く。
痔
痔核には、生の根をおろし、一日三回、一回に3~4gずつ飲む。また、全草を陰干しにしたもの20gを、一日分として煎じて飲む。また、生の葉を蒸し焼きにし、ゴマ油でねって、寝るときに患部にはる。葉を入れてふろをたて、腰湯をしてもよい。また、生の葉のしぼり汁をぬってもよい。砂糖でねって患部にはると即効がある。
高血圧症
陰干しにしたもの10~20gを煎じ、毎日お茶がわりに飲む。狭心症、動脈硬化を予防し、脳出血の予防にもなる。
かぜ
乾燥した葉を煎じ、汁をとってあたたかいうちに飲む。また、生の葉のしぼり汁に生姜のしぼり汁を加え、砂糖を加えて飲んでもよい。
梅毒、淋疾
解毒の効、尿の出をよくする効があるので、長期にわたって服用するとよい。
腰痛
生の葉でも乾燥した葉でもよいから、これでふろをたててはいるとよい。
蓄膿症
乾燥した葉をお茶がわりに飲むとともに、生の葉を塩で揉んで鼻腔にさしこんでおくと、膿のような鼻汁がたくさん出る。これをたびたび、くり返すとよい。
冷え症、帯下
全草でふろをたててはいると、よくあたたまり効がある。
ドクダミによる蓄膿症のなおし方
加古清子さんの経験は、次のようである。「ドクダミの葉二十枚ばかりをつんできて、水で泥を洗い落として、すぐにぬか漬けの中へ、キュウ、リやナスをつけるのと同じ方法で、三十時間ほどつけます。それを、夜床につくときに出し、鼻孔にちょうどはいるくらいの大きさに指で丸め、左右いずれか一方の鼻孔にさし入れて、そのまま寝ます。そして、約五時間ほど経過したらとり、鼻をかむと、悪臭のある膿液が出ます。その後、もう一方の鼻孔を同じようにして寝、翌朝起床のとき同じように鼻をかんで、膿液を出します。一回だけでも、翌日は更生したようたさわやかな気分になり、三、四日後には、吐く息にも不快な悪臭がなく、膿液もきわめて少なくなってきます。軽症なら約二週間、どんな重症でも三週間つづけて行なえば、膿汁はすっかりとれてしまいます」 |
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