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漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)
か行
60ゴボウ牛蒡(キク科)

薬用部位:根、葉、種子

薬効:腫れもの、歯痛、痰のつまり、月経不順、脳出血、乳汁不足、浮腫、吐剤(悪いものを吐き出させる薬)

使用法
腫れもの外耳道の腫れ、癤、婦人外陰部の腫れ、ただれには、根をすりつぶして汁をとってつける。また、生葉を食塩を加えてよくもみ、米のりで煉ってつけても効くが、外陰部の腫れやただれには、生葉を揉んで汁をつけるのがよい。また、腫れものが化膿しても、なかなか口のあかないときは、種子を噛みつぶしつけると同時に、一回に二十粒ほど噛みつぶし食べると、口があいて膿が出る。

歯痛
歯の痛むのには、種子を煎じた汁を含んでいるとよい。また、根40gほどを絞って汁をとり、これに4gほどの食塩を加えて煮ると、泥状になるので、これを歯の根に塗りつけても効く。

痰の詰まり
痰が喉に詰まって出ないときは、根の絞り汁を飲む。


月経不順
月経不順が起こっている場合、種子と白芥子カラシナの種子とを等分にまぜて、三晩ほど酒に浸してから、干しあげて粉末として飲む。また、根を細かく刻み、蒸してから袋に入れ、酒に漬けておき、毎日空腹時に飲む。

脳出血
脳出血のため手足を動かすのが不自由なとき、根を、乾燥して粉末にしたもの1.8lに、白米720mlを粉にしたものを入れ、搗いて餅を作り、これを豆を煮た汁で煮て、ネギなどを入れ食べるとよいと、貝原益軒が推奨している。幕末の本草家小野蘭山も、ゴボウの根は五臓の邪気を去って、気血のめぐを良くする効があるから手足の不自由なものを治し、中風、脚気、咳嗽などにも効く、といっている。

乳汁不足
乳の出の少ない者は、産後なるたけ早く、種子200gに倍量の砂糖をを入れて粉末とし、これを十日に分服する。

浮腫
種子を炒って粉末とし、一日に4g飲むとよい。

吐剤
食物にあたったときや、毒物下を食べたときなどに、これを吐かすには、生の葉を絞ってその汁を飲ますとよい。


指の腫れに著効のあったゴボウの葉
ゴボウの葉は、瘭疽、関節炎、その他の病気で、疼痛、発赤、腫張を訴えるいろいろの症状に効く。明治十二年発行の「温知医談」第五号は、清川玄道が伊沢栢軒から聞いたと言って次のような話をのせている。

「島原候の家来に佐久間文治と云う人があった。この人がフトしたことで手の指を腫らし、その腫れが腕まで広がって痛みがひどくなった。藩医は脱疽だろうと診断して治療を試みたが、よくならない。ところが藩侯は、文次の病気を知らずに使いに出した。文次は無理をして使いに出たところ、先方の家の老婆がそれを見て、よい方法があるからといって、ゴボウの葉療法を教えてくれた。その方法は、生のゴボウの葉と食塩とを同じ分量合わせてすり、これに米のりをまぜて泥状にし、痛むところにはるので、じきによくなるという。文次は帰宅して、老婆に教えられたとおりにしたところ、三日で全治した」


吐剤としてのゴボウの葉
明治十二年発行の「東京医事新誌」は「牛蒡葉絞汁の催吐に速効ある説」という岩井頑三の経験をのせている。「私の郷里では、従来食あたりなどのために急に腹痛を起こした者には、牛蒡葉を絞ってその汁をとって飲ますが、これを飲むとすぐに吐いて、あとはさっぱりして気分がよくなるので、民間ではこれを大いに称揚している。私も郷里にいるとき、自分でこれを試みてその効を知った。その効能の理由ははっきりしないが、おそらくその臭いが非常に不快なために、反躰的に嘔吐の中枢を冒すためであろう。何どなれば、これ飲むと、口に入るとまだ胃にとどかたいうちにすぐ嘔吐を発することによってもわかる。これほど効の早いものは、おそらく他にないであろう。
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