健康維持や予防なら民間薬で十分です。副作用もなくお茶代わりに安心して服用できます。
民間薬で病気の予防をしましょう。健康維持にお役立て下さい。
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漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)
か行
49クルミ(クルミ科)

別名:オニグルミ、胡桃、山胡桃
部位:実(九月ごろ、よく熟した実をとり、日光で乾かしておく)
薬効:咳嗽、底まめ、凍傷、たむし癜風、打撲、打ち身、強壮、回虫駆除

使用法

咳嗽
痰の切れにくい咳に、一回3~5gの実をすりつぶして粉末とし、水で飲む。

底まめ
実の殻を焼いて粉末とし、これを米のりで煉って、底まめにはると、痛みがとれてなおる。

しもやけ、たむし、なまず
これらの病気には、生の実を砕いて、汁をつける。

打撲
実を突き砕いて、酒で飲む。

強壮
実に滋養強壮の効がある。しかし、一度にたくさん食べすぎないようにする。

回虫駆除
実を生のままか、または少しあぶって食べると、回虫駆除の効果ある。


胡桃でジフテリアをなおした例
明治初期の漢方の雑誌「温知医談」に、森立之という名医が、胡桃でジフテリアをなおした話をのせている。それを資料として、久米嵓著の「保健長寿のかぎ皇漢医話」に、次のように胡桃の「効能を述べている「明治十二年の十二月ごろに、ここかしこに馬脾風という病気(喉頭ジフテリアをいう)が流行した。その当時、静岡県である人が、この病気の子どもを抱いて、浜松の医院に来て治療を乞いました。病院では、この病気は不治だといいて断り、医者からはいけないと宣告され、泣く泣く子を抱いて帰る途中で、旧知のお鷹匠であっだ永谷幸内という、六十才くらいの人に会いました。幸内さんがいわれるのに、馬脾風なら奇薬がある、試みたまえとて、その法を授けました。いかにも奇薬、この薬がのどにはいりますと、さしもヒイヒイジョロジョロと鳴っていた喉がたちまち止み、二服目には小便がたっぷり出まして、それからほどなく全快いたしました。この話が所々に伝わり、そこここの患家の福音となり、起死回生を得た人が遠州浜松在で三人まであったとのことです。

馬脾風の患者をたちどころになおすという薬は、そもそも何でありましょう。胡桃肉一個をすり末にして、さゆにまぜ合わせ飲ますのであります。まことに簡単な治療法であります。胡桃は、その実が熟しますと黒くたりますからクロミで、それが転じてクルミとなりました。胡桃は、本来、北地が原産地でありますから、北地のものが上品であります。日本では、加賀の才胡桃や、会津の権六胡桃や羽州野代能代の手打胡桃は、いずれも薬用として珍重せられます。なお唐胡桃、朝鮮胡桃というのがありますが、これは多く渡りもので、核も仁も大きく、その樹もよほど高大であるそうです。食品および工業用にはよいが、薬用には不可です。



馬脾風→参照

●止咳・潤腸・補陽の効能がある。
高齢者や虚弱体質者の滋養薬として、また老人の喘息や咳嗽、腰痛、下肢倦怠感、便秘などに用いる。高齢者など肺腎両虚の喘息や咳嗽には人参・生姜と配合する(人参胡桃湯)。腸燥便秘には単独あるいは麻子仁・当帰などと配合する。腎陽虚による足腰の衰えには杜仲・補骨脂などと配合する。腎結石による腰痛にも用いる。一般に滋養薬として用いるときには皮を除くが、喘息には薄皮をつけたまま用いる。なお皮の部分には収斂薬として遺精・帯下・頻尿などに、胡桃青皮は腹痛や下痢などに用いる。民間療法では未熟な果肉をすりおろして、水虫や湿疹に外用する。
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