47クララ (マメ科)
別名:苦参、クサエンジュ、マトリグサ
薬用部位:根、葉、茎。
薬効:あせも、たむし、床ずれ、乳腺炎、リンパ腺炎、やけど、蟯虫駆除、水虫
使用法
あせも
根を煎じた汁で、あせものところをふくか、湿布をする。乳児などでは、夜寝ている間に、十分から十五分間も湿布すると、翌朝は見違えるほどよくなっている。根20gを、1000ccほどの水で半分くらいに煮つめた汁を用いる。
たむし
たむしでかゆくてたまらないときには、生の根を煎じて、ふろに入れ、入浴すると効がある。また、煎じ汁で湿布してもきく。
床ずれ
長い病人で、床ずれのできときは、あまりひどくならたいうちに、根を煎じた汁で、患部を洗うと良くなる
乳腺炎
乳房が腫れて、痛むときには、根を刻んだもの一にぎりを布の袋に入れ、煎じて、袋のまま患部を罨法する。
リンパ腺炎
根を濃く煎じた汁で罨法する。早期なら、そのまま消散する。私はかつて、鼠蹊部のリンパ腺が腫れて痛むものを、この罨法で、一夜のうちになおしたことがある。
やけど
根を粉末にして、ゴマ油で煉ってつける。
蟯虫駆除
根3~5gを一日量として、煎じて飲む。有毒植物だが、この量なら別に副作用はたい。しかし、いやな苦みがあり、飲むとクラクラとめまいしそうにたるから、この名がついたといわれるくらいだから、飲みにくいものである。
水虫
がんこた水虫で、いろいろやってもなおらたいとき、根を濃くせんじた汁で患部を一日数回湿布するとともに、三物黄芩湯と服用するとよい。これは、苦参、黄芩各3g、地黄6gが一日分である。
クララで害虫の駆除
クララには殺虫の効があるので、戦時中に、農作物の害虫駆除の目的に用いたことがある。これには、葉と茎の粉末、または、実を煎じた汁を作
物に散布した。また、根の粉末は、蚤とり粉の代用になる。 |
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