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漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)
か行
28キク菊(キク科)

薬用部位:花、葉、茎、根

薬効:はれもの、指の痛み、歯痛、しらくも、はたけ、毒虫刺され、乳幼児の頭部の湿疹、鼻血、耳痛、陰嚢のかゆみ、感冒、頭痛、眼病、婦人の陰部の腫れて痛むもの、打撲、打ち身

使用法
腫れもの
癰、疔など其の他の腫れ物に、葉を絞った汁をつける。葉のないときは、根を叩いて汁をとり、それをつける。それと同時に、花、葉、茎、根、いずれでもよいから、煎じて飲む。腫れ物で、疼痛ががひどくて耐え難いときには、生の菊の花を一握りほど絞り、その汁を考とり、これを二、三杯飲むと、著効を得ることがある。る。花がなければ葉で代用し、葉がなければ根で代用する。

指の痛み
歯痛、しらくも、はたけ、毒虫刺され葉の絞り汁をつける。塩を少し加えて、よく揉んで汁をとってもよい。

乳幼児の頭部の湿疹
俗に胎毒と呼んでいるものには、葉のしぼり汁に酢を加えてつける。

鼻血、耳痛
葉の絞り汁をつける。

陰嚢のかゆみ
根を煎じて、患部を温罨法する。

かぜ、頭痛、眼病
花の乾燥したもの10gを、煎じて飲む。花は、黄色の食用にする花がよい。ないときは、根で代用する。頭痛をなおし、視力を増すために、春の苗、夏の葉、秋の花、冬の根の四種を、それぞれ乾燥しておいて粉末とし、蜂蜜で丸薬とし、一日10gあたりを持薬として飲む。

婦人の陰部のはれて痛むもの
膣が腫れて痛むときには、苗を煎じた汁で洗うとよい。苗がたければ、葉で代用する。

打撲
打ち身で痛むときは、花をせんじて温罨法する。


菊酒の製法
菊酒は、滋養強壮の効があり、頭痛を治し、視力を増す効があるといわれている。その製法は、菊の花20gを、2000ccの水に入れて一時間ほど煮、冷えたところで、上等の清酒2000cc、こうじ5000cc、砂糖3000gを入れてよくかきまわし、それにさらに、菊花150gと水3000を加えてまぜ合わせ、密閉した容器に入れておくと、数日後には飲めるようになる。

菊花の枕
少し全択だが、キクの花の枕は、なかたかよいものである。キクの花だけでは、やわらかすぎるので、ハマゴウの実(蔓荊子)と、キクの花とを混合して入れる。たいへん香りがよく、これでよく眠れるようになり、頭痛がたおった人がある。ハマゴウは、海辺にはえているが、漢薬店でも売っている。

打ち身に著効のあるキクの花
明治時代の漢方衰退期に活躍した名医、山田業精は、「和漢医林新誌」に、打撲治験と題する一文を発表している。その中で、キクの花と紅花の湿布で著効を得たことを述べているので、次に意訳してみよう。なお紅花は、昔はこれを染料にしたり、口紅の原料にしたりしたものである。「本郷三丁目の志母谷氏の母は六十才である。かつて縁側から落ちて、したたか前額を打ち、そこがはれて痛んでいたが、二、三日で腫れがとれた。ところが、左の瞼の周囲が紫黒色になった。そこで私に治を乞うたので、紅花と菊花の二味を等分に合わせて濃く煎じ、温湿布したところ、三日ですっかりよくなった。また、神田蟻燭所の石川善八の娘、ある日、車に乗ろうとして、誤って転倒し、胸部を打ち、そこに紫黒色の斑点ができた。そこで、前と同じもので湿布したところ、その斑点が全部なくたった」「近聞寓筆」を読むと、打撲損傷を治する秘方があり、重傷で死にひんするようなものでも、まだ脈さえあれば、これがのどを下れば蘇生するという処方をあげている。
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