17カヤ(イネ科)
薬効:さなだ虫、条虫、駆除、強壮、咳嗽、水虫、汗疱状白癬、蚊の駆除、魚の中毒
使用法
さなだ虫駆除
実に、さなだ虫を駆除する効がある。渋皮のついたままの実五十個を砕き、600㏄の水で煎じて半分に煮つめ、その汁を一回に飲む。早ければ、数時間後にはさなだ虫が下る。また、実を焙って毎日五十個ほど、二、三日つづけて食べても、虫の下ることがある。この実には、十二指腸虫を駆除する効はない。
強壮、咳
実を焙って、毎日数個ずつ食べると、強壮の効があるが、胃腸の弱い人が一度にたくさん食べると、下痢をする。実を、味噌と一緒にすって、かやみそとして食べてもよい。また、黒ナマとカヤの実を等量にまぜてよくすり、これに黒砂糖と水を入れて煮つめ、一日数回、少しずつなめると、強壮の効ばかりでなく、せきどめの効もある。
水虫
生の葉を火でいぶし、その煙を一日二、三回、十分くらい患部に当てりと、数日で効果がでる。
蚊の駆除
生の葉の煙は、蚊やり線香の代用となる。
魚の中毒
実の粉末20gほどを袋に入れて、熱湯に二、三分間つけ、その汁を飲む。
さなだ虫駆除作用
「日本東洋医学会誌」第二巻第二号に大沢勝博士は、カヤの実がさなだ虫の駆除に効のあることを報告した。その中で、「カヤの実100g」を水につけてふやかし、つぶして飲ませた。授与後三時間たって、硫酸マグネシウムを使ったが、しばらくして下痢便とともに、6m余の虫体が出たLと述べている。 |
|