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漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)
か行
11カニ蟹

カニにはいろいろ種類があり、一般には淡水に住むサワガニ、ズガニなどが用いられるが、海のものでも効くようである。

薬用部位:全体、肉

薬効:漆かぶれ、丹毒、百日ぜき

使用法
漆かぶれ
生のままを擦り潰して、その汁を塗ると、たいへんよく効く。生のものがなければ、乾燥して作った粉末でもよく、これを温湯でといて塗っても効く。

丹毒
生のものを潰して、その汁を塗る。

百日ぜき
紙で包んで火で焙ってから、粉末にして、一回に1gずつ、一日三回飲む。


ズガニの粉末唖が漆かぶれにきいた話
明治十四年八月の「東京医事新誌」に茨城県の田村玄碩という医師が発表した概要は、次のとおりである。この地方には漆の木が多く、子どもがよくこれにかぶれる。これにはエゾに住んでいるズガニを潰して、その汁をつけるとみなよく治る。大阪に行ったとき、ある薬屋でカニの粉末を売っていた。帯黄白色の微粉で、うどん粉のようであり、値も安かったので買って帰った。間もなく自分の子が漆にかぶれたので、その粉末を少し温湯でといて患部につけたところ翌日は治ってしまった。

その後、近隣の子どもが漆にかぶれたとき、数名の者にこれを用いたところ、その効、実に神のようであった。そこで、その粉末に必余散ヒツヨサンといら名をつけて、数十名の患者に用いたところ、みな即効があった。面白いことに、これを塗るときに、塗り忘れた部分があると、そこは全然よくならず、塗ったところだけがよくなっていた。


漆しかぶれをなおしたサワガニ
昭和の初めごろ、尾崎行雄氏のテオドラ夫人の在世時代であった。ある代議士が、きれいなお椀を進上したことがある。夫人がこれを始めて見たとき、「まあ綺麗だ」と言って覗いただけで、ひどくかぶれてしまった。尾崎さんから呼ばれて、、私は早速、沢ガニを十匹ばかり持って駆けつけけた。

夫人は高熱を出し、目が塞がって顔がすっかり腫れあがってしまっていた。私は冗談に、「そんな安物を貰うからだ」といいながら、金槌を借りて沢ガニを潰して、これをつけさせたが、数日して綺麗に治ったことがある。松田権六著「うるしの話」より
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