4カギカズラ釣藤鈎(アカネ科)
別名:釣藤鉤、鉤藤
薬用部位:カギの部分がよいとされているが、私は茎もいっしょにまぜたものを用いている。カギだけ用いるのは容易ではないので、カギが混じった程度のものを用いるのだが、結構よく効くものである。
薬効:小児のひきつけ、頭痛、脳動脈硬化、高血圧症
使用法
小児のひきつけ
脳の血管の痙攣を静める効があるので、甘草といっしょに煎じて飲ませる。量は二、三才で一日分1g、甘草はその半量を用いる。漢方では抑肝散の疳の高い子供に飲ませ、これにもカギカズラがはいっている。
頭痛、脳動脈硬化
脳動脈硬化からくる頭痛に効く。この場合には、釣藤散がよい。
高血圧症
高血圧症が長びき、最低血圧が高く、腎硬化症などの傾向のあるとき、私は自分の創製した七物降下湯というカギカズラの入った処方を用いているが、他のどんな処方よりも効果があるようだ。これは、二年も三年もつづけて飲んだほうがよい。この処方が高血圧症に効くことを日本東洋医学会総会で発表したところ、北京で発行されている中医雑誌に訳して発表され、注目されたものである。 |
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