健康維持や予防なら民間薬で十分です。副作用もなくお茶代わりに安心して服用できます。
民間薬で病気の予防をしましょう。健康維持にお役立て下さい。
back
漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)
あ行
40ウメ梅

別名:ムメ

薬用部位:実、花、根
主として実を用い、梅干し、梅肉エキス、梅酢、梅酒、烏梅にして用いる。。梅肉エキスの製法成熟期には近いが、まだかたくて青く、少しも色のつかない、傷のないものを選んで、陶器のおろし器でおろし、これを木綿の布かガーゼを数枚重ねたものに包んで強く絞り、青い汁をとる。この汁を、なるべく浅くて平たい容器に入れ、毎日日光に当て、たびたびかき回しながら蒸発させると、水飴のようにネバネバした梅肉エキスができる。作るのに二週間から三週間くらいはかっかり、青梅のときの量の1/40くらいの量のエキスがとれる。これを瓶か壷に入れて蓄えておく。これを簡単に作るには、汁を陶器の容器にいれて、弱い火で煮ながらよくか、きまぜる。


梅酢の製法
ウメの実を塩づけにし、出てくる汁にシソの葉をもんで入れると、赤い色になる。これが梅酢である。梅酒の製法粒が大きく、傷のない豊後梅を選び、洗わずに乾いた布で丁寧に拭く。ウメ三十個につき酒200cc、砂糖500gをまぜて、広口びんか壷に入れて目貼りし、半年から一年くらいそのままにしておく。

鳥梅の製法
フスベムメともいう。成熟前のウメの実の種子をとり去り、肉だけをわら火の煤煙でくすべる。または種子の入ったままで素焼きの容器に入れ、黒焼きを作るときの要領で、わら火で蒸し焼きにする。

薬効
食あたり(食傷)下痢、嘔吐、腹痛、蛔虫駆除、歯痛、口内炎、口唇の荒れ、感冒、咳嗽、頭痛、乗り物酔い、暑気あたり、日射病、吐血、下血腫れ物、火傷、打撲、打ち身、刺が刺さったとき、ムカデ、ネズミの咬み傷、水虫、癜風、田虫、痔、眼病、神経痛、気つけ

使用法
食あたり、下痢、嘔吐、腹痛
食あたりには、梅酢を盃に一、二杯飲む。とくに水のようた下痢便の出るときに効く。また、腹が痛んで吐いたり下したりするときには、梅肉エキスをダイズ粒くらい、水で薄めて一回に飲む。この場合、飲みにくければ、砂糖を少し入れてもよい。一回でよくならなければ、少し増量してつづけて三、四回飲んでもよい。梅酢、梅肉エキスのたい場合には、梅干し、または烏梅の一個分くらいを、せんじて飲む。また、下痢のやまないときには、烏梅を粉末にしたもの5gほどを、重湯で飲んでも効がある。胆嚢結石のため疝痛発作を起こし、ひどい腹痛を訴えているものに、梅干し番茶が効いたという記事を見たことがある。作り方は、普通のの茶わんに、大きい梅干しなら一個、小さいものなら二個、それに1/3くらいのおろしショウガと小さじ一杯の砂糖を加え、醤油を少し入れ、焙じた熱い番茶を、茶わんが一杯いになるほど注ぐ。これをすぐ服用する。嘔吐の止まらないときは、ウメの花を陰干しにしておいたものを、粉末として飲むとよいといわれている。

蛔虫駆除
蛔虫を下すには、烏梅と等量の山椒の実の殻(黒い種子は除く)を粉末にしてまぜ、これを米のりで丸薬として、一回に3~6gを空腹時に飲む。また、蛔虫で腹痛のあるときには、梅干しを黒焼きにしてお湯で飲む。

歯痛
梅干しの肉と明礬を黒焼きにして、痛む歯にぬる。梅干しの黒焼きだけでもきく。また、痛む歯の側の頬に梅干しの肉を貼るとよい。

口内炎、口唇荒れ
口内が腫れたり、舌、口唇が荒れたものには、梅干しの黒焼きを塗る。

風邪
かぜのひきはじめには、梅酢をちょくに一杯ほどとって、茶わんに入れ、砂糖少々を加え、一杯になるまで熱湯を注いですぐ飲み、そのあと熱いうどんなどを食べてあたたかにして寝ると、汗が出てなおる。また、梅干しを一つか二つ、炭火にのせて黒くなるまで焼き、茶わんに入れて砂糖少々を加え、熱湯を一杯になるまで注いで、すぐに飲む。

咳嗽
気管支炎や肺炎たどで咳の出るとき、喉の痛むときなどには、梅酒をガーゼに浸して、胸背部または喉を湿布する。この方法は、医師の治療を受けながらでもできる支障のたい補助療法で、治癒を早める。

頭痛
種子をとり去り、肉のほうを内側にして、こめかみにはりつける。

乗り物酔い
梅干しを、臍に当てておく。または、梅干しを口にふくんでいてもよい。

暑気あたり、日射病
梅酒または梅肉エキスを飲む。

吐血、下血
血を吐いたり、下したりしたときには、梅干しの黒焼きを飲む。

腫れ物
指の腫れ、乳房の腫れには、梅干しの肉をすりつぶしてはる。俗に「あせものより」といって、乳幼児の頭などにネブトのようなはれものができ、これが化膿したときは、梅干しを腫れ物の上におき、そのまん中に穴のあいた硬貨を当てて軽く押すと、~膿が出て治る。しかし、化膿しないうちに押してはいけない。また、腫れ物がひどく痛むときには、梅酒をガーゼに浸して罨法すると、痛みが軽くなる。

火傷、打撲
梅酢を塗る。また、梅酢を小麦粉で煉って、打撲したところに貼る。乾いたら新しいものととりかえる。消炎の効がある。

刺のたったとき、ムカデ、ネズミの咬み傷
刺たったときは、梅干しの肉をすり潰してつける。ムカデや鼠に咬まれたものには、ウメの種子の中の仁をすり潰して、酢で煉ってつける。

水虫、癜風、たむし
ウメの若葉を刻んで、ふろに入れて入裕すると、水虫、たむしにきくといわれている。なまずには、梅干しの肉に、松やにの粉末をまぜてつける。


梅干し三、ホオズキの実五、ヨモギの葉一の割合にまぜて、黒焼きとし、ゴマ油でねって、痔瘻、痔核の痛むとき、患部に塗る。

眼病
目に雲のかかったとき、青ウメの実に塩を少し混ぜてこすり、泥状にしてつける。

神経痛
梅酒をガーゼにひたして罨法すると、疼痛が楽になる。

気つけ
梅肉エキスのダイズ粒くらいのものを、水で薄めて一度に飲ますと、気つけ薬となり、脳貧血などにも効く。
トップへ
大阪市住吉区山之内丁目番号コンドウ薬局06-6695-2069
コンドウ薬局の案内ご相談の方法サイトマップ