31稲(イネ科)
別名:米、モチ米、ウルチ米
薬用部位:実、葉、根、ぬか
薬効:皮膚病しもやけ、凍傷、指の腫れ、漆かぶれ、魚の目、打撲、打ち身、産婦のめまい、嘔吐、感冒、咳嗽、かっけ、咽痛医、中風
使用法
皮膚病
水虫、いんきんたむし、湿疹などの皮膚病に、ぬかの油を塗ると効がある。ぬかの油を自宅で簡単に作るには、砂のまじらないぬかを美濃紙に包み、これを炭火の上にかざしていると、油がにじみ出てくるから、これをとればよい。
凍傷
ぬかをぬか袋に入れて、ふろでいったん使用し、そのあとを捨てずに、ぬか袋のまま患部をよくこするとよくなる。
指の腫れ
ぬかを黒焼きにして、ハコベの汁で煉ってつける。
漆かぶれ、魚の目、打撲
もち米をかみ砕いて患部にぬる。
産婦のめまい
産後の出血のためのめまいには、生米を食べるとよい。また、米の粉にフジのこぶの黒焼きを、薄墨色になるくらいまぜて飲む。
嘔吐
胃が悪くて吐く場合、根をせんじて飲む。
かぜ、咳嗽、脚気、咽痛、中風
一度刈りとったあとに出てきたものを、陰干しにしてせんじて飲む。
玄米スープの作り方
食欲のない病人や、手術後、またに大病の回復期などに、私は次のような玄米スープをすすめて、たいへん喜ばれている。まず、玄米を狐色になるくらいに炒り、大豆は別に炒って砕く。大豆のかわりに麦を炒って入れてもよい。玄米と大豆(あるいは麦)との比は、五対一くらいにする。だしはコンブでとるが、このとり方が独特である。5㎝角に切ったコンブを火にあぶり、鍋にとった水につける。このとき、ジュッと音のするほどよくあぶるこれをくり返して、出しをとり、用意した玄米と大豆(麦)を入れて煮る。あっさりとして香りがよく、口に合う。 |
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