2アオキ
青木(ミズキ科)
別名
桃葉珊瑚、アオキバ(青森岩手・山形)イボシ(大分宮崎)イボシダマ(宮崎).オショギ、オショギッパ(千葉)ダルマ、ダルマノキ(三浦半島)ドクボソボ(福井)、ミブタ(埼玉東京)ヤマダケ(鹿児島)
部位:葉
薬効:やけど、癤(ねぶと)すりむき、切り傷、痔、脱肛、便秘、利尿(尿の出をよくする。)
使用法
やけど
急ぎの場合は、生の葉を火であぶってやわらかにし、これを二枚にはいで、内側のやわらかいほうを患部にはる。葉の汁をしぼり出し、炭火でゆっくりとせんじつめ、膏薬めようにしてつけると、いっそうよくきく。葉を陰干して粉末とし、梅酢または飯でねったものをつげてもきく.
癤
生の葉を、やけどの場合と同じ方法で患部にはると、膿を吸い出してよくなる。
すりむき
切り傷これも、やけどの場合と同じ方法でよいが、その他、生の葉を酢の中で煮てから、ゴマ油を少し入れ、次に葉をとり出し、その汁を患部につけるとよくきく。
痔脱
肛痔で痛みのひどいときには、生の葉百枚と薄荷の葉100gを2Lの水に入れて半分に煮つめ、その汁で温湿布をする。脱肛には、葉をあぶってよくもみやわらかくしたものを肛門に押しこんだあと、タニシを黒焼きにしてゴマ油でねったものをつける。
便秘
葉を黒焼きにし、これをくず湯で飲むと、大便の出がよくなる。
利尿
尿量が少ないとき、葉を二枚.にはがし、内側のやわらかいほうをおへそにはると、小便の出がよくなる。
松永弾正とアオキの葉
室町時代の武将松永弾正は、家来たちのけがの手当てのため、大和の城へアオキの葉を七百頭の馬に積んで運ばせたということが伝えられている。またある武士は、シソの葉に血どめの効があるといって、これをたくわえていたということである。(雨森牛南著「療治大概」より)
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