健康維持や予防なら民間薬で十分です。副作用もなくお茶代わりに安心して服用できます。
民間薬で病気の予防をしましょう。健康維持にお役立て下さい。
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漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)
漢方と民間薬百科:大塚敬節著書(主婦の友社)

昭和48:21版発行より


◆民間薬
民間薬という言葉は、明治時代になって用いられるようになったが、徳川時代には、救民の妙薬、俗間の秘薬、奇方、和薬、救急薬などの名で呼ばれていた。

水戸の医師、穂積甫庵は、藩の命を受けて「救民妙薬」という書物を書いた。甫庵は、この本の序に、次のように述べている。「大君が私に命じて云われるに、田舎で貧しい暮しをしている人達のところには、医者もなければ、薬もなく、これらの人が病気になると、自然に治るのを待っているだけである。そのため、不治に終わるもの、死ぬるもの、生涯の廃人となるものなどがいるが、これらは皆、天命でなく非命である。

そこで、これらの人々を救うために、簡単に用いることのできる薬を集めて、これの使用法を書いてみるようにとのことであった。そこで私は、身辺にある手に入りやすい薬を集めて百九十七方に、救民妙薬と名づけ、山間、僻地の人々に与えることにした。もしこの書が救民の一助ともなれば幸いである。


民間薬は、一般大衆が医師の指導によらないで、素人の判断で用いる民間伝承の薬であるから、入手が容易であることと、用いて危険のないことが大切な条件である。効果があっても、危険を伴うものは、民間薬としては不適である。ところで、民間薬療法の書物の中には、あやまって用いると死ぬような薬まで記載しているものがある。民間薬の材料は、植物、鉱物、動物の広範囲にわたっているが、今日では植物を原料としているものがもっとも多い。

薬のはじまりは、おまじない(呪術)と一緒にはじまっている。中国の戦国時代にできたものでと云われている「山海経」という書物には、次のようなことが書いてある。古人は病気を悪魔のしわざと信じた。そこで、病気にならないために、悪魔を体の中に入れないようにすればよいわけだから、悪魔が厭がる、グロテスクなもの、いやな臭気のあるものなどを、肩にかけたり、腰にぶらさげたりした。外出するときや旅行に出かけるとき、このようにしておれば安全であると信じた。これが今日の「お守り札」の始まりである。

体の外側に付けることを外服といった。服とは、身体につけることである。ところで病気になった場合には、悪魔が身体の中にはいったので、これを迫い出さなければならない。それには外服は役にたたない。悪魔を追い出す力のあるものを内服しなければならない。薬を飲むことを内服というのは、これから起こったのである。このように、「山海経」に書かれたものは、薬というよりは、むしろ呪術の道具として用いられたものだが、これが長い年月の経過によって、だんだん薬としての形態をととのえるようになたのである。
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