道具について

●定規を左利き用に改造する

左利きだと色々不便な事が多いです。言い出すときりがないので、ここは定規だけについて。

左利き用定規


「左利き用の定規売ってるじゃん」
と右利きの人は気楽に言うけど、種類が少ないんだよ。

「左利き用の定規が欲しいんじゃない。この定規の、左利き用のが、欲しいんだ!」て事です。

人より定規を多く使う仕事なので、気に入った定規を使いたい。
長さ、重さ、目盛りの色、持ちやすさ。
これええわー、て思っても右利き用しかなかったりする。

そんなわけで定規を左利き用に改造して使っております。

※画像の左利き用定規は写真を加工したものです。

これが左利き用…じゃないな、真ん中を0に改造した定規。ステッドラーの良い物。
下側の目盛りは最初から真ん中が0なのに、上側の目盛りは右利き用だという憎いヤツ。

左利き用定規 自作


裏に数字をプリントした透明フィルムが貼ってあるの、
わかるでしょうか?


黄色のシールは左利き用とは関係ありません。
白い紙の上で透明の定規が一瞬、行方不明になるとか
透明の定規を何枚か重ねて置いた時に
目的の定規が見つけにくいとかの
個人的なアレをアレしただけなので気にしないで下さい。


まず定規の数字をカッターで削り取ります。
漫画のスクリーントーンを削る要領で…って伝わらないか。

塗料を塗ったプラ板でやると、こう。
カッターを裏返しに持って、少し寝かせぎみにして。


刃の先端の断面で表面を少しずつ削ります。
赤い線のところを押し付ける感じで力の調整をして。
…伝わらんな。自分で何とかしてください。

ヤスリで削るのも有りですが
この方法だと一文字ずつ最小限のキズで済みます。慣れると速いし。

削りにくい時は刃を折って断面を新しくして下さい。

で、フォトショとかで正確な長さの数字の画像を作り、透明フィルムにプリントアウトします。
失敗した時の予備も一緒にやっとくといいですよ。

※紙送りと平行して数字が並んでるとプリントした時に長さが不正確になったりするので、右図のように。


で、それをカッターで丁寧に細く切って
カッティングマットの上に裏返しに置きます。
(左右反転した文字をプリントする手もあります)

そして透明テープを上から貼ります。余白をつけて。
この時、透明フィルムとの間に空気が入らないように注意します。


図のように
空気が入っちゃったら予備で作り直したほうがイイです。
余白の部分のはイイんだけどね。フィルム上の空気はダメです。

剥がしてやり直すとフィルムが引っ張られて伸びるので
定規の目盛りと数字がズレちゃいます。

針で穴開けて空気を逃がすとかもやらないほうがイイです。
後でそこから剥がれやすくなります。


で、このようにカッターでピシーっと切って定規にピターっと貼り付けます。
どうしたってフィルムの厚みの分は空気が入るけど、それはもうしょうがない。

あと、四隅の方に多分シワができると思いますが
そこはカッターで少し切れ目を入れてギューっと押さえて。

時間が経って浮いてきたら、また爪でキューってやればイイです。


使ってる透明テープは本の修繕とかに使うイイやつ。
安物だと、すぐダメになっちゃいます。
私の定規はもう4,5年使ってるけど今んとこ大丈夫です。

あと20cm以上の長さの定規については、やった事がないのでわかりません。


いきなり高価な定規でこれやって失敗したら悲惨なので
安物で一回試してみたらイイと思います。責任は取りませんが。
終わり。

 

●ミリペンの改造


まあ改造って程のもんではないのですが
職業柄なのか結構早めに老眼が始まってね。

もともと近眼なのでメガネをはずせば手元は見えるのですが、そうすると離れたとこにある物が見えない。
ミリペンの芯の太さの数字なんてもう。

そんなわけでキャップに芯の太さを表す印を付けました。左から0.05、0.1、0.2、0.5、銀色のは0.8mm。

 


黄色のカッティングシートにマジックで線をひいたのを貼りつけてます。

そのままだと擦れて線が消えたりシートが剥がれてくるので
熱収縮チューブを上に被せて熱でキューっと密着させて。

ペンを取り換えてもキャップは同じのを使います。
3、4回は大丈夫ですがキャップがユルくなったら新しいのを作ります。

あと、熱収縮チューブを加熱する時
一気にやるとキャップが熱で変形するので気を付けて。

私は元々、道具をあまり改造しない派の人間で、
せいぜい定規やテンプレートにアルミ円盤を貼る位でした。


でも、10年くらい前にこの本を買ってね。モデラーの横山宏さんの。
その中で本人の道具紹介のページがあって、道具を色々改造しててね。

横山宏

そのページの頭に載ってた文章。最後の1行が何か良くって。
それ以来、私も道具をあれこれ改造するようになりました。

あとね、この本すごく良かったです。目から模型関係のウロコが2、3枚落ちました。
内容は模型の作り方というより色塗りの方が多いけど
なんていうか模型そのものに対する考え方みたいなものに影響を受けたと思います。
マシーネンも作るようになったし。(2019.2)