日本中医学院卒業 北京・広州中医学院留学 日本自然療法学会会員 日本薬膳振興協会会員 八面蒙色研究会講師 | ||||||||||||||
年齢に応じた食質 | ||||||||||||||
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少年期 少年期は、肝旺期の脾化成長の最盛期で成人への基質を築きあげるたいせつなときで、骨格づくりをはじめ十分な基礎体力をつくりながら、上に伸びようとする。 このような期に成長を妨げるような食生活をするのは、危険で、先天力を完全成長させることができず、成人になってからスケールの小さい虚弱な体力となる。 また、先天的に虚弱なうえに、この期に妨害生活をうけると、成人になって病身がちとなり、一生苦痛な人生を送ることになる。 おのおのの体質によって異なるが、なんといっても糖質過剰障害がいちばん多く、特別な症状もなく冒されるので、もっとも注意を要する。 とくに糖過剰は無機質を相殺し、他の栄養素の働きを妨害して、体のバランスを崩す。糖はなくてはならない大切な栄養素で、飲食の大半は糖質分であり、口に入れておいしく感ずる食品であるので、とかく過食になりやすい。 ごはん、パン、めん類の主食が糖質分であるうえに、甘味の多いものを過剰に食べている子どもが多い。とくにジュースなどには人工甘味、人工酸味、薬品類の混合された不調和な甘味質が多く入っている。それに吸収時間が早いので、量を越しやすい。 また、体力が低下して消化力を落とすと、たちまち、甘毒、酸毒、薬毒、水毒に毒化して、肝腎の機能を著しく低下させ、ついにその系統の発症を起こす結果になる。(「肝、腎機能低下の項」参照)いずれにしても、この期は成長期であるから、成育に適応した食生活が必要である。 @この期は、良質蛋白、無機質、ビタミンなどの成長に役立つ栄養素をもっとも必要とし、糖質や脂肪質は過剰にならないこと。過食、偏食、体質と一致しない食べものは厳禁である。 Aこの期はとくに外気に多く触れ、太陽光線を大いに吸収してビタミンDの確立をはかり、骨格や筋質をしっかり充実させ、食べものを完全に筋骨化させる必要がある。 B成長期は、植物の芽のものを多く摂り、できるだけ頭から尻までの全体を食べられるものを多く摂ることがよい。全体を食することは、その食品が吸収している五大栄養素を全部食べることになるからである。 すなわち、米には米なりに五大栄養素がある。表の皮をむいた白米の部分はほとんどが糖質分で、表皮の部分の硬い皮には無機質、その皮のなかには蛋白質と脂肪分が、皮の頭の胚芽にはビタミン群がたくさん含まれている。 どの食品もわれわれと同じように、天地の気をいっはい受けて、大自然から五大栄養素を吸収して生成しているので、食品自体の五大栄養素を食べることになる。 分節してこま切れにした一片を食べるのは、あらゆる食品のなかの一部、その食品のなかの一部の栄養素を食べることになる。 また、そればかり好んで食べていると栄養が偏ることになる。他のこま切れ栄養と組み合わせていくことはできるが、体内で机上の計算どおりうまく結合して血肉になるとはかぎらない。 そのうえ、食品同士の相性がかみ合わないと、消化過程で化学変化を起こして、かえって毒になることがある。その点からいえば、一品のなかで結合している五大栄養素は、人体のなかに入っても変に化さない。 食品そのものさえ悪くなければ体内で有効に結合して働くのである。優良食品を頭から尻まで食べることば、優良な五大栄養素を食べることになるので、出来るだけ全体が食べられるものを多く摂ることが望ましい。 ことのついでに、食品と含有栄養素の成り立ちを図式にして参考にしてみよう。 『食品と含有栄養素の成り立ち』 ★食品 ○澱粉質を多く含んだ食品(米、麦類) ・澱粉質を含んでいる部分 ・蛋白質を含んでいる部分 ・脂質を合んでいる部分 ・無機質を含んでいる部分 ・ビタミンを含んでいる部分 ○蛋白質を多く含んだ食品(豆類) ・でんぷん質を含んでいる部分 ・蛋自質を含んでいる部分 ・脂質を含んでいる部分 ・無機質を含んでいる部分 ・ビタミンを含んでいる部分 ○脂質を多く含んだ食品(大豆、ゴマ類) ・澱粉質を含んでいる部分 ・蛋白質を含んでいる部分 ・脂質を含んでいる部分 ・無機質を含んでいる部分 ・ビタミンを含んでいる部分 ○無機質を多く含んだ食品(コンブ、ワカメ類) ・澱粉質を含んでいる部分 ・蛋白質を含んでいる部分 ・脂質を含んでいる部分 ・無機質を含んでいる部分 ・ビタミンを含んでいる部分 ○ビタミンを多く含んだ食品(野菜、穀類) ・澱粉質を合んでいる部分 ・蛋白質を合んでいる部分 ・脂質を含んでいる部分 ・無機質を含んでいる部分 ・ビタミンを含んでいる部分 C成育期は植物蛋白はもちろんのこと、とくに動物蛋白、魚介類の無機質が必要である。しかし、胃腸の弱い子どもは動物食は避けるほうが賢明で、植物蛋白や無機質を上手に摂るほうがよい。 もし、胃腸の弱い子が動物食を摂ると、胃腸の蠕動運動が弱いため、約八メートルもある腸のなかで、渋滞し正常時間内で消化吸収されず、体温三十六度五分という高温に異常醗酵を起こして、栄養が毒性を含み、肝臓をはじめ、体内の細胞に送られて、アレルギ体質となって、完全な体力づくりを妨害する。 それが植物性であれば、簡単に異常醗酵しないし、また、もし、醗酵しても、毒性はない。少年時代の体力づくりは重要であるが、まず適切な栄養を与えるというとよりも、五機能低下となる原因をぜったい避けるということが体力づくりの最高のポイントである。 「解説」 少年期は肝旺期ですから、脾系統と肺系統は、まだあまり発達していません。したがって、少年期においても脾化活動はまだ完全ではないのです。 成人のように脾化活動が完全であれば、どんな食質のものを摂っても、また少しくらい過食しても平気なのですが、完全成長していない少年期は、過食とか、適質でないものが体に入ると、抵抗力をなくしたり、体力を落としたりします。 このような基本的な条件を認識していなければなりません。 そのような条件にありながら、成長期ですから非常に脾化運動が活発に働かなければなりません。要するに胃腸機能が未成熟であるにもかかわらず、それを活発に使わなければならない条件にあるということです。少年期は、前半と後半に分かれるのですが、その前半は、幼年期と同じく糖質分を主としていれば、あまり五大栄養素医を気にしなくてもよいのです。 しかし、後半になってきますと、骨づくり、筋肉づくりというように分かれてくるので、この時期は体質に合った食質選びが必要になってきます。 とくに成長に必要な良質蛋白、無機質分、ビタミン群などが必要です。糖質、脂肪分などは大事ですが、それ以上に前記の栄養素が必要です。この場合もやはり過食と偏食を注意しなければなりません。 陽気を受けないと骨格形成を中心とするビタミンDはつくれないので、戸外における運動も必要です。それから精神形成活動も陽気が関係します。少年期は加陽作用の必要なときなのです。 加陽作用とは、日光に当たる、よく動く、遊ぶ、しゃべる、歌うなどの陽的な運動です。一定の年齢になるとあまり歌うことなどなくなりますが、若いときはよく歌います。これなども加陽の条件にそっているわけで、加陽はすなわち歌謡なりです。 植物では、頭から尻まで全体を摂ることができるから、芽ものが非常によいのです。食品と含有栄養素の成り立ちの麦を見てください。この図は非常にくわしく書いてあります。これは表面的にものを考えたり、見たりして、意外に見落としやすい点、常識的にわかっていると思っていながら、意外にわかっていないところまで君いてあるのです。 糖質性食品の中には、脂質とかその他の栄養素も含まれているわけです、考えてみれば当然のことですが、意外にそのように認識していないのではないでしょうか。ただ下の欄に書いてある五大栄養素のそれぞれの量が異なっているだけなのです。 米とか麦とかのでんぷん質を多く含んだ食品でも、頭から尻まで全部を摂らないと、この食品なりの五大栄養素を摂ることができません。 ですから、この澱粉質や蛋白賢の中からビタミンを抽出して、ビタミンとして用いても有効かどうかば問題なのです。 野菜とか、穀類などのビタミンを多く含んでいる食品にあっても、やはりビタミンだけを抽出したのではだめなのです。このビタミンを多く含んだ食品の五大栄養素を、そのままそっくり摂らなければ、この食品に含まれているビタミンは有効に摂取できないのです。 大根を例にして考えてみると、大根は「ビタミンを多く含んだ食品」の分類に入りますが、このビタミン質の食品である大根の中でも五種に分かれます。葉の部分のようなグリーン系のところには、鉄分とかカルシウムなどの無機質が含まれています。ですから、無機質ビタミンといえます。 同じように、澱粉ビタミン、蛋白ビタミン、脂肪ビタミン、ビタミンビタミンがあるということです。つまり、五大栄養素が大根という一個体をつくっているのです。 頭から尻まで全体を食べるということは、表面的なことではなくて、このような深い考え方があるのです。このようないい方でいくと、みなそれそれ五大栄養素があるわけです。 米や麦などのでんぷん質の食品の中にも、澱粉質中の澱粉、澱粉蛋白という澱粉、澱粉脂肪という澱粉、澱粉無機質という澱粉、澱粉ビタミンという澱粉があるといえるのですが、五大栄養素を考えるのであれば、ここまで考えないと自然の力が活用できなくなります。また、数字上の計算の組み合わせだけで、体の中で働くかどうかという問題があります。 人間自体に、あるいは人間と食物の間に相生相剋があるように、食べものと食べものの間にも、相生相剋があります。 うまく結合して相生するかということです。本文に、「胃腸の弱い子が動物食を摂った場合」とありますが、いつもいっているように、壮健な人とひ弱な人とを同等にみてはいけません。 健康な子どもでも、体質によって食質が違ってくるくらいですから、病弱な子、胃腸の弱い子は、胃腸が弱いという前提で食質を考えなければいけません。 |
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フタ口内,鬱,れ