漢方薬は健康を維持するために、東洋医学の知恵が活かされています。経験豊富な中医師が漢方の知恵を生かして、あなたの「自然治癒力」を引き出すお手伝いをさせて頂きます。慢性病でお悩みの方、是非コンドウ薬局にご相談下さい。当店は体質に合った漢方薬をオーダーメイドで調合致します。
 日本中医学院卒業 北京・広州中医学院留学 日本自然療法学会会員 日本薬膳振興協会会員 八面蒙色研究会講師
清水寺管長、松本大圓氏揮毫 薬食同源。健康の維持には食生活が大事と説いています。
   
睡眠と休養  睡眠の時間  季節による睡眠の時間帯
睡眠の時間は

 幾ら眠ても眠いというのが成長期で、それは自分の消化力以上に食物を食べている時期です。「腹ふくれれば目がたるむ」と云われますが、要するに脾が働くと、腎または心の消化液をはじめ、消化に関係するものは、余計に働きます。つまり、消化のために、血液も腎の働きも持って行かれるので、眠くなるのです。このことから過食性の人は、よく寝ると云います。

 「悪い奴ほどよく眠る」とも云われますが、恐らく、悪い奴は欲が深く、欲深いのはキッと食欲も多く、過食になり易く睡眠が多く成るのでしょう。消化と睡眠は深い関係にあると云えます。詳しくはわかりませんが、五行的には「土剋水」の状態になるわけです。

 老人の場合は、一定の体力を保って行けば良い年代で、食事も余り必要としません。その結果、睡眠時間も少なくてよいのです。しかし、例外もあります。体が冷えて夜熟睡できない場合です。老人で寒くても平気な人がいますが、これは平気ではなく、神経が鈍感に成って、寒さに中たっても冷えを感じないだけです。

 「年寄りの冷や水」という諺がありますが、「冷や水」だけでなく「冷える」ことが一番良くないのです。老人は生命力が少く、外界に対する寒いという感覚が鈍くなっているので、知らない間に体を冷やしているのです。冷えると睡眠で出来なくのです。

 足が冷え、体が寒いと眠れなくなります。これは体を暖めようとして、心が働き、交感神経が働いてしまうからです。冷え症の人とか老人は熟睡できず、昼間ウトウトと眠くなります。自律神経失調症になると、いま述べたような状態になります。つまり睡眠すべきときに腎が休息すべきとき、休息できない条件が起こり、心が働いてしまい眠れなくなってしまいます。心が働くべき時間に、力がないから働けない(それは夜働いた)と昼間眠くなるのです。冷えと睡眠、温度と睡眠を考えると、以上のことがわかってきます。睡眠の時間数は幼少期がいちばに長く、段々少なくなっていくのが順当です。


睡眠に適した時間帯
・木局……亥卯未
・金局……巳酉丑
・水局……申子辰

 睡眠時間帯は、腎の旺する時間帯ですが、申の刻に腎機能が始動しはじめ、亥子丑が一番活発になり、この時間帯に睡眠するのが望ましいのです。申の刻から休息の方向に向かって行くのですが、その頃は昼間の心の余動がまた働いています。本格的な休息は戌の刻あたりからで、睡眠は亥の刻から入るのが理想的です。亥の刻とは、正式には午後九時ですが、余動があるので一時間くらいずれても良いことから「十時」と書いてあり、九時から十時の間ということになります。

 この亥子丑の刻には、何の機能が、どういう関係で働いているかを知る必要があります。まず「申子辰」と申の刻で水系の始動が始まり、そして「亥卯未」で木系(肝)が、それから「巳酉丑」の金系(肺)が働くのです。三系が入り、その中でも水系が主体となっています。このことは、腎水が活発に働いている時に、已にその子である肝木の働きが始動し始め絡んでいるのです。

 この木が、水の内燃運動となるのです。つまり水性の働きの中に、木気の働きを孕んでいるということです。その水性の中に孕んでいる木が、「明日のための子ども」であるのです。母子関係でいうと、母親はその子を育てている~その子に自分の次の代を作って貰う為のものです。そういう関係になっていないと、死に絶えてしまいます。つまり内燃運動で生成しているのです。車に例えると、車輪は止まっているが、エンジンは止まっていないという状態です。


 丑の時刻までは肺系が働いていて、申酉戌は肺が旺するときで、亥子丑は金系の余動がきているのです。金系は体を鎮静させ、活動する力を反対に収斂させる、つまり冷静にする働きをするので、睡眠がとれるわけです。「金生水」と金系の収斂の働きに助けられて、水性の働きが活発になりますす。

 以上のような条件がそろって睡眠するわけです。では睡眠できないと、どのような影響があるかといえば、肺、腎、肝の三つの問題が生じますが、その外にも、正反対の心の問題も起こってきます。心が働くと睡眠ができません。休むときに働くと云うことは、働くべきときに働けなくなります。肝、腎、肺、心すべてが狂って失調してしまうのです。このような狂いを調整するのが「土性」でその点からも土性穴である「梁丘」穴(胃経)への施鍼がよいのです。


 以上のことからみても、睡眠時間帯は亥子丑のときで、多少のずれをみていいのですが、十時ごろから寝て、丑の刻の四時ごろまでは、絶対の睡眠時間帯となるのです。そして、その前後少しずつ余計にとる、つまりこの刻を中心にして八時間が正式な睡眠時間帯なのです。

 これ以外の時間帯に睡眠しますと障害が起こってきます。そしてその人の先天的または後天的な欠点に発症していくのです。しかし、人体に特別な非常状態が発した場合、過疲労や病気などのときは時間帯にかかわりなく睡眠をとってもかまいませに。ただし、非常状態をたえずくり返しているのはよくありません。


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