岡上淑子(1928年生まれ)は1950年に文化学院デザイン科に入学し、「貼り絵」をヒントにフォト・コラージュの制作を始めました。
作曲家武満徹を通じて瀧口修造に出会い、次々と作品を生み出しました。残念なことに結婚を機に制作から遠ざかりました。作家としての期間は6年間という短いものですが、その作品群は今見ても新鮮な世界が広がっています。
2000年に東京で東京都写真美術館の学芸員金子隆一氏の尽力で作品展が開催されました。大阪での紹介は初めてになります。ご本人も展覧会に駆けつけて下さる予定です。
開催と同時に始めての作品集も発売となります。
この展覧会の後はアメリカのヒューストンで展覧会が決定しており、美術館に作品が収蔵されますので作品を見て頂ける貴重な機会になると思います。
是非、多くの方々に見て頂きたく思います。
1953年1月4日スタートの岡上淑子コラージュ展によせた 瀧口修造の文章です。今、見てもそのままの気持ちを味わって頂けると思います。
「明けましておめでとうございます。岡上さんは画家ではありません。若いお嬢さんです。独りでこつこつグラフ雑誌を切抜きコラージュ(貼合せ)して夢そのものを描きました。不思議の国のアリスの現代版がこのアルバムになりました。どうぞご覧ください。」
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