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: Home > Artists File > 石田 和子

石田 和子
いしだ かずこ (Ishida, Kazuko)

◆展覧会

2003年の展覧会 >

写真展『indoors』
2003年4月7日(月)〜4月12日(土)12:00〜19:00(土曜日17:00まで)
母が家の外に出なくなってから、もう何年もの間、玄関のドアを開けるたびに、その姿が見えるまで、ドキドキした。
そんな事もあり、最近になって、動物園でも扉のノブにも目がいき、気になりだしていた。
静かで、うすぐらい中に、光りが差し込む、または人工光が照らし出した室内や、動物達は私には、神秘的に見え、そこに居るだけで、心地よくなれる。



2002年の展覧会 >

写真展『brass-真鍮』
2002年3月25日(月)〜3月30日(土)12:00〜19:00(日曜休廊・土曜日17:00まで)
小さかった時は日曜日お父さんとよく一緒に工場へ行った。仕事をしている横を歩き回り、材料を切り落とす瞬間が大好きで機械の前に、しゃがみ込んで何十分もじっと見つめていた。
何回か潰れかけた工場を建て直したお父さんもずいぶん前に亡くなったが、ここは今まで時を刻んできた。
いつまでも工場があると思っていた。油のにおい、機械の音、うすぼんやりした電球の光、切りこが飛びちってキラキラしている工場の中。すべてが心地よかった場所も存在しなくなる。
私にできる事はそれを写真に収める事。
これから先は写真の中で時を刻んでいく。



2001年の展覧会 >

写真展『indoors』
2001年4月9日(月)〜4月14日(土)12:00〜19:00(日曜休廊・土曜日17:00まで)
室内の動物達を眺めていたあるとき、ふと母と重なった。
私の母も部屋の中だけで過ごしてるじゃないかと。
母が家の外へと出なくなって15年もの月日が流れていた。
玄関の扉の向こうに出るのは、ゴミを出しに行く時だけ。
それも人の会う事のない、かなり朝の早い時間に。

そんな事もあり私は、潜在意識的に部屋の中に居る 動物達が気になるようになり、引き込まれるように なっていったと思う。

部屋の中にいれば、外の煩わしい色んな事から、 逃れられて本当は楽なのかもしれない。




2000年の展覧会 >

写真展『かれんと過ごした何でもない日』
2000年4月3日(月)〜4月8日(土)12:00〜19:00(土曜日17:00まで)
かれんは、10年以上も前から仲のいい友達の子供。
二人っきりで、よく出かけたりもし、お母さんも知らない時間を過ごした。
一緒にいると何もかも忘れられ、心を癒してくれる。
じっと見つめられたまなざしに、ときどきドキッとさせられる。
私は小さかった頃の記憶をほとんど忘れてしまっている。
誰もがその頃に抱いて持っていた気持ちを、記憶と共に忘れているはず。
かれんを見ていると、私もあんな感じだったのかなと重ねてみた。
最近、新聞に幼い子の虐待の記事を目にすることが多くなった。
かれんと同じ年頃の子供が...と思うと辛い。



1999年の展覧会 >

写真展『森のかけらたち』
1999年4月5日(月)〜4月10日(土)12:00〜19:00(土曜日17:00まで)
ちょっと軽い気持ちで訪れた動物園、何故か、君たちと最初から決めていたので、部屋の前で、しゃがみ込み、ずっとみつめていました。
日数がたつにつれ、いろんな動物園に行き、すっかりのめり込む自分がいたのです。
その中で、一緒に遊んだオラウータンを透して見たものは、大きな澄んだ瞳、人間の子供と同じ様な仕草、そして心と心でつながったトレーナーとの絆でした。
一瞬で通りすぎてしまえばわからない出来事も見えてきました。
お見合いをさせられ、ふさぎこんだり、人には無関心でもKeeperの人が通ると目を輝かせて外をのぞきこんだり私達と変わらない情をを持っていたのです。
ガラス越しに彼らをみつめていたら、人と重なりあってきました。人も目に見えない壁に覆われ、制約の中で生きているのではないでしょうか。
これからも愛のこもった作品を撮り続ければと思います。

*オラウータンとはマレー語で「森の人」です



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