長野パラリンピック情報システムのOS/2 Warpレビューワーズガイド


早春の妙高山 - 写真: 藤田秀一 (1995)

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これは長野冬季パラリンピック大会1998用のパラリンピック情報システムについて、多少技術的な記事を書きたい人のための非公式なwebです。公式なものでなく、急いで作ったため内容に多少の誤りもありますので、自分で確かめてから記事にしてください。

注:レビューワーズガイド(Reviewer's Guide)とは、これをもとに製品を詳しく吟味できるような手引き書で、主に雑誌記者がこれを使って製品の紹介記事を書けるようにしているものです。Microsoft社やIBM社などコンピューター業界で広く使われている手法で、私もチョットここでまねてみました。

パラリンピックで活躍するOS/2 Warp

A Summary of OS/2 Warp in the Nagano Paralympic Information Systems

パラリンピック冬季大会、長野1998が2月5日から15日まで開催されますが、これにはOS/2 WarpとOS/2 Warp Serverが要所に活躍しています。

長野パラリンピック冬季競技大会組織委員会(NAPOC)では、IT(Information Technology、情報システムInformation Systemのヨーロッパ的な呼び方)スポンサーのIBM Corp.の協力で、現在3つのシステムを動かしています。

1つは全世界のみなさんがインターネットのブラウザーを通して見れるパラリンピック公式ホームページ(http://www.nagano.paralympic.org)で、冬のパラリンピックでは始めてのことだそうです。サーバーはRS/6000-SP 1台とRS/6000複数台で行なっていて、世界の各地からのアクセスは東京のサーバーへ集中する形で運営しています。RealPlayer/RealAudioによる実況放送もしており、テレビ中継放送が少ないパラリンピックを、1日百万ヒットがある状態で盛り上げています。

2つ目は、登録されたメディアの方々を含めたパラリンピックファミリー用のイントラネットシステムで、これについては詳しく後述します。

3つ目は、NAPOC事務局システムで、大会直前でも80名程度であったNAPOC職員に合ったIBM 520 PC Server上でWarp Serverを載せたファイル/プリント・シェアができるような小規模なものでした。クライアントはWindows 95日本語版を使い、アプリは主にLotus社のものを使っています。認証カードシステムは、Approachで作り、大会中は各会場で管理しました。ボランティア管理もApproachで作りました。

LANはすべてトークンリング(16Mbps)、通信回線はアナログ128k bps専用線(リザルト配布)およびディジタルINS64(ホームページ・アクセス)を使っています。

上で2つ目の、長野パラリンピック・イントラネットシステム(これを通常長野パラリンピック情報システムと呼んでいます)では、500台のIBM PC 350、ThinkPad 760XD、IBM 4317 Network Printerが1月〜2月に長野市とその周辺の競技会場・運営会場にインストールされていますが、これは全てOS/2 Warp 4日本語版または英語版をクライアントに、Warp Server英語版または日本語版(実際はOS/2 Warp 4の上にWarp ServerのLAN Server 5.0をかぶせている)をサーバーに使っています。パソコン250台にソフトウェアをインストールする作業は東京の「PC Factory」でOS/2のCID機能(Configuration, Installation and Distribution)をふんだんに使い多量インストールを行ないました。

長野オリンピックシステムは、アプリケーション的には、a)リザルト・システム(Results System)、b)リザルト配信システム(Results Distribution System)、c)パラリンピック・ホームページ・システム、d)掲示板システム(Notice Board System)の4つに分れています。

a)リザルト・システムは、各スポーツ・ベニューで計時・計測システムから送られてくる競技結果のデータを集計し、スコアボードに表示する情報データを作成し、競技の競技の正式なリザルト・リストを出力します。システムは競技によって違い、アルペンスキー・クロスカントリー・バイアスロンは1994年ノルウェー・リレハンメル冬季大会の時Nova社(Nova Datasystemer AS, Slependen, Norway, Te.+47 67 56 58 80, Fax. +47 67 54 10 46)がDOS上で作成したものを、長野大会でも使っています。(競技前夜のチームキャプテン・ミーティングの抽選システムDrawing SystemもNova社が作ったものです。)アイススレッジ・スピードレースとホッケーは、M-Waveにあるリザルト・システムを使います。

b)リザルト配信システムは、競技のリザルト・データを他の全ベニューにも配信し(NovaシステムはデータベースをNotesクライアントからNotes DBへ、M-WaveシステムはテキストかNotesデータをNotesクライアントからNotes DBへアップロード)、リザルトリストのプリント、大会期間中のパラリンピック新聞へのリザルト・データの提供、パラリンピック・ホームページの競技結果のページ作成を行ないます。

c)パラリンピック・ホームページ・システムは、上で1つ目として述べたパラリンピック・ホームページ・システム(http://www.nagano.paralympic.org)を使っていて、サーバーに上で述べたRS/6000-SP2 1台とRS/6000複数台のサーバー(Notes Domino Server)、クライアントにThinkPad上にOS/2 Warp-Netscape Navigator 2.02iを始め利用していましたが、いくつかの理由で途中でWindows 95-Netwscape Communicator 4.0に変えました。この部分はオリンピック情報システムにならってInfoと呼ばれ、ファイアウォール内の情報閲覧のみで外のホームページは見られないのですが、オリンピックの時と違いオリンピック関係者も世界中のインターネット・ユーザーも同じデータを見ています。

d)掲示板システムは、会場ごとに競技の開始、現在の状況、リザルトデータを送付などの書き込むことによって、他の会場の状況を把握することができます。各会場と中央のSOC(System Operations Center)との問題把握・解決などの管理も、この掲示板システムを使っています。サーバーはRS/6000上のNotes Server、クライアントはOS/2 WarpでNotesクライアントを使用。

以上、膨大なオリンピック情報システムに較べれば小規模なシステムですが、要所にキラリと光るOS/2 Warpが使われているパラリンピックの予算にに見合ったすばらしいシステムです。

注: 次のような雑誌記事が出ています。

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Reviewer's Guide to OS/2 Warp in the Nagano Paralympic Information System


Mt. Myoko in Early Spring - Photo: Shuichi Fujita (1995)

This is the informal, unofficial web for people who want to write more technical articles of the Paralympic Infomation System. Please confirm yourself what you write because this home page was prepared in haste and therefore may contain some errors.

Note: The Reviewer's Guide is a document that a reviewer uses to evaluate the contents of a product. It is a practice often used by Microsoft Corporation, IBM Corporation and others in the computer indutry.

OS/2 Warp in the Nagano Paralympic Information System

English Translation Coming Here Soon!

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Created by Yoshi Mikami, IT Manager, Main Press Center, Nagano Olympic Games, on Feb. 27, 1998. Contact me if you have questions or comments; or at Mobile Phone 020-56-44270. Last update on Mar. 13, 1998.